【NHKマイルC】フォーエバーマーク“小細工なし”

[ 2011年5月4日 06:00 ]

NHKマイルCで頂点を狙うフォーエバーマーク

 3歳最強マイラーを決する「第16回NHKマイルC」で頂点を狙うフォーエバーマーク。桜花賞では逃げて直線坂上まで粘り、見せ場たっぷりの5着に食い込んだ。過去10年で2頭の勝ち馬を出している前走・桜花賞組。確固たる主役不在の一戦で牝馬があっと言わせる。

 桜花賞では1番枠から好スタートを決め、残り100メートルまで逃げ粘ったフォーエバーマーク。「踏ん張り切っちゃうの?勝っちゃうの?と思いましたよ」と矢野英師も胸躍った一戦だった。豊かなスピードを見せつけ、牡馬相手のG1でも期待が高まる。

 5着快走後も状態の良さは抜群だ。「思い通りに馬体は回復し、今は非常にいい張りをしています。先週の追い切りでの勢いが良かったので今週は調整程度で十分。桜花賞に向かう前よりいい感触ですね」と指揮官。桜花賞前、状態を維持させるべく陣営には、さまざまな苦労があったという。それらを全てクリアし、好結果も得たことで厩舎には自信がみなぎった。

 今回は桜花賞前より楽な中3週、しかも地元東京での競馬。前走より、はるかに調整はしやすい。3日は北の角馬場でみっちり30分。気持ち良く汗をかき、状態の良さを誇示した。

 今回はリキサンマックスという強力な同型がいる。だが矢野英師は「自分のスタイルを貫いた方がいいタイプ。小細工せず強気に攻めていきたいですね」と主導権を取りにいく構えだ。東京で完勝した、からまつ賞、クロッカスSとも逃げ切り。G1舞台でも持ち前のスピードを生かし切る考えだ。「マイルはギリギリもちます。東京1400メートルと1600メートルは単なる200メートル以上の違いがあると思いますが、その200メートルでこの馬がどう変わるのかを見たいですね」。隠し持っていた、もうひと踏ん張りの脚が東京マイルで見られるかもしれない。

 NHKマイルCでは05年ラインクラフト、07年ピンクカメオが桜花賞からの転戦でVを手にしている。過去10年で5勝を挙げた毎日杯組ほどではないが、黄金ローテーションの1つであることは間違いない。空前の混戦、牝馬のけれん味のない逃げに要注意だ。

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2011年5月4日のニュース