【小倉記念】美浦で熟成の“贈逃品”メイショウレガーロ

[ 2010年7月28日 06:00 ]

初重賞制覇を目指すメイショウレガーロは元気いっぱい

 サマー2000シリーズ第3戦「第46回小倉記念」に出走予定のメイショウレガーロは函館→美浦→小倉の遠征ロードでも元気いっぱいだ。初の小倉の地で初重賞制覇を目指す。

 函館→美浦→小倉の遠征ロードでもメイショウレガーロはへこたれない。11カ月ぶりとなった巴賞の2日後には函館から美浦に向けて出発。ここ目標にじっくり仕上げてきた。小島勝助手は感心しきりだ。「旅人だからね。前走後のダメージもなく元気いっぱい。逆にうるさいぐらいだよ」。その巴賞はゴール寸前まで粘って最後は同じ勝負服のメイショウクオリアに内をすくわれた。首差の2着。長期休養明けを考えると善戦とも言えるが、小島助手は納得がいかない。
 「惜しい競馬だった。馬が来るとやめてしまうところがあるんだ。レース後もケロッとした顔で戻ってくる。全然目いっぱい走っていないんだよ」
 “悪癖”は普段の調教時から見せている。「馬が近づいてくると自分でブレーキを掛けて相手をわざわざ待つんだよ」と苦笑い。好走の鍵はいかに最後まで気を抜かせないかに懸かっているのだ。ここ3走は積極的に逃げる思惑通りの競馬で着差は0秒1以内の大接戦を演じてきた。
 「やはり理想はハナに行く形。それで結果が出ているから同じ戦法を続けた方が良さそうだね」と何が何でも行く構えだ。コンビを組む岩田とは今回で4度目。「何度も乗ってくれてるし、最後までしっかり追ってくれれば」と信頼を寄せる。
 思えば、デビュー戦で2着に敗れた直後に勝ち上がった未勝利戦(06年9月札幌)は“プチ伝説”となりつつある。負かした相手は後の重賞馬ばかり。2着ヒラボクロイヤルは07年青葉賞、3着トーセンクラウンは10年中山記念、5着マンハッタンスカイは08年福島記念を制覇した。「うちの馬にも勝てる力は十分ある。あとは一生懸命走ってくれれば」と力強く締めくくった小島助手。関東馬の挑戦は04年のシルクサンライズ(8着)以来6年ぶり。さすらいの旅人レガーロが初の小倉の地で重賞初制覇を成し遂げ、好配を届ける。

 ▽レガーロ イタリア語で「贈り物」の意味。ニホンピロレガーロは種付後、秋に不受胎の診断を受けたのに、翌春の出産シーズンになっておなかに子供がいることが分かったことから名付けられた。

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2010年7月28日のニュース