【ダービー】(11)ハンソデバンド

[ 2010年5月30日 06:00 ]

<ダービー調教>調教を終え引き上げるハンソデバンド

 大一番を前にハンソデバンドが一変気配だ。土曜朝は坂路を1本。4F66秒4~1F16秒3で軽々と駆け上がった。「追い切り後、雰囲気が変わってきた。落ち着いていていい感じ」と北岡助手の表情も明るい。

 前走・皐月賞は好位から早々と後退し、まさかの最下位18着。マイナス要因が重なり、全く持ち味を生かせなかった。道悪、差し馬有利の展開に加え、馬体も自己最軽量タイの468キロ。蛯名は「スッと行きすぎてペースに巻き込まれた」と振り返り、北岡助手は「道悪で嫌気がさしたのと、馬体が減っていたのも影響したかな。パドックでもチャカついていたからね」と度外視可能との見解を示した。
 この中間は距離を意識してコース中心の調教に変更。北岡助手は「スタミナをつけてみたので、それがいい方に出れば。馬体も多少はふっくらしていると思う」と巻き返しへの手応えを示した。皐月賞こそ大敗したものの、デビューから5戦連続連対を果たし、共同通信杯ではダノンシャンティなど強敵を競り落としてV。東京では【2200】と崩れていないのも魅力だ。
 馬名の由来は根性あふれるプレーが売りのサッカー元日本代表FW播戸。W杯イヤーに波乱を演出する“資格”は十分にある。蛯名は「マラドーナ(ペルーサ)の方が強いでしょ」と冗談を飛ばしたが、オークスでアパパネを2冠に導くなど円熟味あふれる手綱さばきはさすが。府中の長い直線、ペルーサ・横山典に最後まで食らいつくのは、先週同様にこの男かもしれない。

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2010年5月30日のニュース