ヴィクトワールピサ凱旋門賞1次登録完了!

[ 2010年5月5日 06:00 ]

乗り運動をするヴィクトワールピサ

 夢満載のビッグプランが浮上した!!3歳牡馬クラシック1冠目の皐月賞を制したヴィクトワールピサ(牡3=角居)が今秋フランスのロンシャン競馬場で行われる凱旋門賞(10月3日)の1次登録を済ませていることが4日、本紙の調べで明らかになった。今月末に控える2冠目の大一番・日本ダービーを制し、秋は“世界タイトル”獲りに挑戦する可能性が高まってきた。

 皐月賞を制したヴィクトワールピサが現地時間5日に締め切られる「第89回凱旋門賞」の1次登録を行った。05年シーザリオでのアメリカンオークス制覇に始まり、ウオッカでの今年のドバイ遠征まで管理馬で積極的に海外遠征を行ってきた角居厩舎。その実績に裏打ちされたノウハウを生かすことによってこのビッグプランが浮上した。
 凱旋門賞は過去の歴史で明らかになっているように、3歳馬が圧倒的に優位。負担重量が3歳56キロ、4歳以上59・5キロ(牝馬は1・5キロ減)に設定されており、古馬との重量差は3・5キロもある。過去10年の勝ち馬でも3歳勢が7頭も占めており、完成期を迎える4歳時より、勢いある3歳時に挑戦することが世界的なトレンドとなっているのだ。
 同馬は現在、今月末に控えている大一番・日本ダービーに向けて調整中。最大のライバルとなりそうな4戦無敗のペルーサを封じ2冠を制すと、その後は凱旋門賞か菊花賞(10月24日、京都)の“究極の二択”を迫られることになる。
 また、1次登録締め切り後、近日中にJRA広報を通じて同レースの日本登録馬リストが発表されるが、その中には皐月賞3着のエイシンフラッシュをはじめ青葉賞勝ちのペルーサや昨年、凱旋門賞挑戦を表明していたブエナビスタなど6、7頭の日本有力馬もエントリーしているもようだ。
 皐月賞での圧倒的なパフォーマンスを見せたヴィクトワール。3歳での凱旋門賞挑戦、日本競馬史上初の同レース制覇も夢物語で終わることはない。
 <海外枠は12頭>凱旋門賞(10月3日)に出走するには、まず5月初めに出馬登録(第1次)をしなければならない。登録料は5000ユーロ(約63万円)。1次登録した馬が出走する場合、レース3日前に最終出馬登録手続きをしてメンバー確定に至る。凱旋門賞(最大20頭立て)では海外からの出走は最大12頭まで。国際G1を勝利した数の多い順に優先出走権が与えられ、パート1国である日本のG1馬が出走を希望すれば、基本的に出走は可能だ。なお5月に1次登録をしなかった馬が出走を希望する場合、追加登録料が10万ユーロ(約1250万円)が必要となる。
 ▽凱旋門賞 10月の第1日曜日にフランス・ロンシャン競馬場の芝2400メートルで開催されるG1。欧州競馬シーズンの終盤にあたり、各国の3歳・古馬のチャンピオンが集結しやすいことから、世界最高峰級のレースと評価されている。賞金総額400万ユーロ(約5億円)も欧州で最高額。日本馬は過去8頭挑戦し、99年エルコンドルパサーの2着が最高。

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2010年5月5日のニュース