地方活性化につながるユキチャンV

[ 2009年12月11日 06:00 ]

 【池田裕文の公営です】09年最後の船橋開催メーン「クイーン賞」(9日)で、注目の白毛馬ユキチャン(牝4=川崎・山崎)が1年半ぶりに勝ち“長いトンネル”から抜け出した。

 多摩川の河川敷にある川崎・小向コースは散歩などをしながら調教の光景を見ることができる。山崎師によれば、今秋のユキチャン移籍後、その人数が増え、厩舎にはユキチャンあてに多くのニンジンが届くという。依然としてファンが多い馬であることは間違いない。人気に加え、再び実力を示した2度目の重賞制覇は価値ある勝利だった。
 もうひとつ、大きな意義があった。実力は示しながらも4歳夏の収得賞金半減で交流重賞の中央出走枠に入れなくなった。条件の合うレースに出走できないことから、出走機会の広がる地方への移籍。管理する山崎師は「試金石だった」と振り返る。「結果が出せれば、そういう形で地方に馬を入れてくれる馬主さんがほかにも出てくるかもしれない。逆にいい結果を出せなければ、そういうこともなくなってしまうのでは…」と考えていた。地方競馬の活性化にもつながるし、所属を問わず1頭でも多くの馬が素質を開花させ、活躍の場ができることはファンにとってもうれしいことだ。

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2009年12月11日のニュース