【菊花賞】ナカヤマフェスタ鋭く反応12秒0!

[ 2009年10月22日 06:00 ]

<第70回菊花賞追い切り・美浦>パリオ、クールドリオンと併せ追い切るナカヤマフェスタ(中)

 牡馬クラシック最終戦「第70回菊花賞」の最終追い切りが21日、行われた。美浦ではセントライト記念を制した東の総大将ナカヤマフェスタが調教拒否の悪癖も見せず、スムーズな走り。ラスト1冠奪取へ万全の態勢を整えた。

 “やんちゃ”な関東の総大将が大舞台を前に目覚めた。ナカヤマフェスタは調教で鞍上を振り落としたり、突然止まったりと難しい気性の持ち主。しかし、陣営はこの日“秘策”を用意していた。
 開門直後の午前7時。現れたのはいつものポリトラックではなく、ダートコースだった。僚馬3頭と隊列を組み、最後はパリオ(4歳500万)との併せ馬。気合をつけられると鋭く反応し、四肢を大きく使ったフォームで半馬身先着した。5F68秒4~1F12秒0。二ノ宮師は「コースを替えることでストレスを与えず、フレッシュな気持ちにすることができた。周りに馬がいると落ち着くので、併せるというより一緒に走らせるのが目的だった」と調教の意図を説明。「難しい性格の馬だが、無理に直すのではなく、こちらがその性格に合わせることが大切。そういう意味で思い通りの調教ができた」と安どの表情を浮かべた。
 前走のセントライト記念を快勝した後も順調に乗り込まれ、先週(15日)はポリトラックで5F63秒4の猛時計を叩き出した。その反動も心配されたが、軽快なフットワークを披露。師は「先週に速い時計を出しているので、心肺機能は高まっている」と状態に太鼓判を押した。騎乗した佐々木助手も「手応えはよかったし、リズムよくスムーズな走りだった。折り合いも問題なかった」と好感触を口にした。
 さらに二ノ宮師は「春は踏み込みがひ弱だったが、夏を越してトモがしっかりしてきた。馬体重はそれほど変わっていないが、筋肉質な体になり中身が違う」と馬体面での成長を強調。残るは初めてとなる京都への長距離輸送をクリアできれば、最後の1冠がグッと手元に近づいてくる。

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2009年10月22日のニュース