砂に転職カポネの勢いが怖い/プロキオンS

[ 2008年7月8日 06:00 ]

ダート戦で素質が開花したビッグカポネ

 阪神メーン「第13回プロキオンS」には、ダート転向で素質開花のビッグカポネが参戦。名前通りに怖い存在だ。

 過去10年のプロキオンS、準オープンからのステップで馬券に絡んだのはわずか1頭だけ。やはりダート路線は層が厚い。ただ、その厚い壁でさえもクリアできそうな奥の深さを感じさせるのがビッグカポネだ。
 母が桜花賞2着ロンドンブリッジ、半姉にオークス馬ダイワエルシエーロ、そして全兄がG3・2勝のビッグプラネット。ビッグカポネの血統的な下地は間違いなく一流だが、ここまでは平たんな道のりではなかった。五東厩務員は、こう振り返る。「もともと腰が甘く、骨膜も気にしていたんだ。だからこれまで休んでいた期間が長かった」
 血統が血統だけに当初は芝に絞ったローテーション。ただ、1000万すら勝てそうで勝てない。そこで陣営はダート路線への投入を決断。これが素質開花へのきっかけとなった。昨夏のダート初戦は砂をかぶって2着だったが、コンビを組んだ芹沢は「オープンまで行ける」と確信したという。年を越し、鞍上の予感は的中した。今春の戦列復帰後は3戦2勝でオープン入り。体質強化に路線を転向、ようやく歯車がかみ合ってきたのだ。「夏は格より出来」の格言通りなら、新星誕生のシーンがあっても不思議ではない。
 

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2008年7月8日のニュース