若返る8歳ボンバーおじさん/七夕賞

[ 2008年7月8日 06:00 ]

得意の福島で好走を期すグラスボンバーと勝浦

 今週のメーンは、サマー2000シリーズ開幕戦「第44回七夕賞」。夏の福島の風物詩と言えるハンデ重賞に“みちのく大好きおじさん”グラスボンバーが2年ぶりにエントリー。若さあふれる走りで世のお疲れ気味のオジサンたちを元気にさせてくれるかもしれない。

 老いてますます…。なんて言ったら、グラスボンバーには失礼かもしれない。8歳の夏を迎えても、自慢の末脚はさびついていない。12番人気だった前走・エプソムC(3着)は中団追走からしぶとく伸び、3連単13万馬券の立役者となった。
 同馬に28戦騎乗している名コンビの勝浦は「8歳だけど、馬が本当に若い。上がりが掛かる流れなら、まだまだやれる」と衰え知らずの生命力に感服の様子。管理する尾形師も「まだまだ元気いっぱい。新潟大賞典(10着)の時は少々消極的だったので、前走はジョッキーにも気合を入れたんだけど、前走ぐらいは走れるよ」と最敬礼だ。
 福島芝は【1・2・2・2】で3着以内率71%。唯一の重賞制覇は05年11月の福島記念だった。勝浦を背に3コーナー手前から豪快にひとまくりでV。勇躍、暮れの有馬記念(9着)まで駒を進めた姿は記憶に新しい。尾形師は「最終週の福島?もちろん荒れた馬場はめっぽう得意。でも、良馬場だって展開ひとつでやれる」と言い放った。
 この七夕賞は05、06年ともに3着に奮闘。蟻洞(ぎどう=つめに穴が空く病気)で長期休養に入った昨夏の七夕賞に姿はなかったが、11月の福島記念は4着。コース相性をあらためてアピールした。
 区切りの通算50戦目。尾形師は「ここまでよく頑張ってきたと思う。この先、競走生活はそう長くはないと思うけど、だからこそ一戦一戦頑張ってほしい。高齢者後期医療制度に反発する意味も込めてね」と長年の労をいたわるように送り出す。七夕賞&福島記念の“福島2大古馬重賞V”となれば、97年マイネルブリッジ以来、11年ぶりとなる。福島といえば、グラスボンバー。おじさんの星の奮闘に注目だ。

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2008年7月8日のニュース