(5)ウオッカ

[ 2008年6月7日 06:00 ]

気合に満ちた動きを見せるウオッカ

 みなぎる気合、ヴィクトリアマイルの時とは全く違う雰囲気のウオッカがそこにいた。朝一番の栗東坂路。昨年のダービー馬は雄大なフットワークを誇示しながらしなやかに登坂した。4F60秒7~1F14秒3。見た目の印象以上に時計が速い。完歩が大きい何よりの証拠だ。

 「フットワークが大きいということは、いい雰囲気だと思ってもらっていい」。酒井助手が胸を張る。ドバイ帰りの前走は調整途上での出走だった。体重は京都記念から比較して16キロも減っていた。今思えば陣営のトーンもさほど上がっていなかった。今回は違う。「前走後は疲労を取って追い切りを2本。すべてが予定通りだ。力を出し切るウオッカの姿を見てもらえるはず」と言い切った。
 枠は3枠5番と決定したが、同助手はどこでもいいと言う。他馬との兼ね合いよりウオッカ自身の体調がベストなら頂点を極めると信じている。「ダービー、そして海外遠征。さまざまな経験が彼女を強くした。岩田騎手も手応えを感じているし、ウオッカの特長を生かす競馬をしてくれるはず。流れも前走より速くなるだろう。大舞台でウオッカの力を見せたい」。ダービーの衝撃から1年。日本が誇る牝馬が香港最強馬をなぎ倒す舞台は整った。

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2008年6月7日のニュース