市川染五郎 役か死か――祖父、父も演じた「ハムレット」覚悟の“リベンジ”

[ 2026年5月4日 05:30 ]

「ハムレットの葛藤、心を表現したい」と鏡の前で意気込む市川染五郎
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 歌舞伎俳優の市川染五郎(21)がシェークスピア劇「ハムレット」(9日初日、日生劇場)で初のストレートプレーに臨む。祖父・松本白鸚(83)、父・松本幸四郎(53)も演じたハムレット役。名門・高麗屋のプリンスは「役者として舞台に立ち続けることが、私にとっての“生”」と決意をみなぎらせている。

 13歳で同作の朗読劇に出演したが「面白いと思う余裕がありませんでした」といい、今回は「リベンジの思いもある」と明かす。

 お守りにと譲り受けた祖父の指輪をはめ、2月に物語の舞台になったデンマークの城を訪問。「霊気を感じる場所で、その時代を生きた人とコミュニケーションできた気がしました」とハムレットとして生きる力を得た。

 亡き父の命令に翻弄(ほんろう)されるハムレットに自分を重ねることはないが「2択で決断できないことがたくさんある。そこは凄く共感できる」という。歌舞伎の名門に生まれたのは宿命。「私には歌舞伎をやめるという選択肢はありません。続けていくしかない中で、どういう決断をするのか。その積み重ねでやってきました」。歴史を背負い、未来へ進んでいく。

 今作では「揺れ動く繊細さ、復讐(ふくしゅう)に向かう強い意志を、丁寧にグラデーションになるように表現したい」と思いを込めた。「生か死か…」という有名なセリフがあるが、役者としての“死”は「求められなくなった時」と覚悟をにじませる。

 正解がない世界。同世代の歌舞伎俳優の姿は励みだ。今年の1月20日、尾上辰之助の20歳の誕生日を市川團子と3人で祝った。「染團辰(そめだんたつ)は一チーム。将来は一緒に作品を作りたい。共に走っていく姿を何年も見ていただきたい」と切磋琢磨(せっさたくま)し続けることを誓う。

 東京は30日まで、大阪は6月5~14日にSkyシアターMBSで上演。

 ◇市川 染五郎(いちかわ・そめごろう)本名藤間齋。2005年(平17)3月27日生まれ、東京都出身の21歳。07年に初お目見えし、09年に四代目松本金太郎を名乗り初舞台。18年に八代目市川染五郎を襲名した。23年に映画「レジェンド&バタフライ」に出演。25年はPrime Videoドラマ「人間標本」で初めて現代劇に挑戦するなど多彩に活躍。

 ≪祖父から「やってね」の声「ラ・マンチャの男」意識≫祖父が1969年に初演し、80歳まで通算1324回上演したミュージカル「ラ・マンチャの男」は大好きな作品。そのファイナルでは自作の絵を贈りねぎらった。昨年祖父に「やってね」と声をかけられたが「おこがましい」と首を横に振る。「でも祖父が初演した26歳に近づいていることを意識しています」

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