八代目尾上菊五郎が菊五郎襲名後初の魚屋宗五郎に挑む「江戸情緒を大切に」 七代目提案の呼称にも言及

[ 2026年3月17日 16:23 ]

巡業をアピールした八代目尾上菊五郎
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 歌舞伎俳優の八代目尾上菊五郎(48)が17日、都内で「松竹大歌舞伎尾上菊之助改め八代目尾上菊五郎襲名披露興行」の製作発表を行った。

 「松竹大歌舞伎」は市民ホールなどの全国の公立文化施設を回る巡業で、約60年の歴史を持つ。菊五郎は8年ぶりの巡業に臨む。昨年5月に八代目菊五郎を襲名。今回の巡業をもって、襲名披露興行は一区切りとなる。7月7日の東京・北とぴあ公演を皮切りに、27公演を行う。

 自身は「藤娘」「魚屋宗五郎」に出演する。「音羽屋ゆかりの演目。藤娘は六代目菊五郎が今までの演出を変えて、祖父(七代目尾上梅幸)が大事にしてきた演目。魚屋宗五郎はこの巡業で初役として勤めさせていただいた。菊五郎として魚屋宗五郎を勤めるのはこの興行が初めて。これが始まりという意味も込めて魚屋宗五郎を勤めさせていただくことになりました」と上演の意義を口にした。その上で「父が築いてきた魚屋宗五郎に近づきたいと思いますし、五代目、六代目菊五郎が築いてきた江戸情緒を大切にしていきたい」と意気込んだ。

 襲名から約1年。「まだまだ先人たちが築いてきたスタートラインに立ったということに過ぎません。芸を受け継ぐということはその精神や魂を受け継いでいくことだと思っている。心血を注いで守ってきた家の芸、型。型というのは技術を受け継ぐだけではなく、精神や魂を受け継ぐこと。それを八代目として襲名してから菊之助では感じられなかったような菊五郎の名前の重みや思いというのが、一興行、一興行ずつ強くなっているのが変化だと思っている」と変化を口にした。

 同じく襲名披露を行ってきた息子の尾上菊之助(12)については「大人でも難しい役をする機会をいただいた。一つ一つの役に向き合っていた」と評価。「彼のなかでは岳父吉右衛門、祖父菊五郎への憧れというのが、彼の芝居に対するモチベーション。歌舞伎が好きという気持ちと2人に対する尊敬の念をもっともっと育てられるように、私も厳しさと愛情を持って接していきたい」。今後のさらなる成長に期待を寄せた。

 会見では昨年七代目菊五郎(83)が2人の菊五郎を呼び分ける際に提唱した「しっちゃん、はっちゃん」の呼び名についても言及した。「そういうふうに呼んでいただける方はなかなかいらっしゃらない」と苦笑い。「せめて、うちのなかだけも呼んでおきます」とリップサービスを行った。

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