「ばけばけ」断られた庄田の胸中は?「帰り道…」求婚裏側“リアル息切れ”濱正悟が大切にした“初めて感”
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女優の髙石あかり(23)がヒロインを務めるNHK連続テレビ小説「ばけばけ」(月~土曜前8・00、土曜は1週間振り返り)は30日、第85回が放送され、庄田多吉が野津サワにプロポーズを断られる姿が描かれた。庄田役を好演し、今週第17週、一際存在感を示したのが俳優の濱正悟(31)。撮影の舞台裏を聞いた。
<※以下、ネタバレ有>
「バイプレイヤーズ」シリーズやNHK「阿佐ヶ谷姉妹ののほほんふたり暮らし」など会話劇に定評のある、ふじきみつ彦氏がオリジナル脚本を手掛ける朝ドラ通算113作目。松江の没落士族の娘・小泉セツと、その夫で日本の怪談を世界に紹介した明治時代の作家・小泉八雲(ラフカディオ・ハーン)をモデルに、怪談を愛してやまない夫婦の何気ない日常を描く。
庄田「このために今日、教師になってきたというか…。わしと、夫婦になろう。惚れてるんだ、おサワさんに。だから、教師になることにした。来月から月25円。それでおサワさんちの借金返して、長屋を出よう」
サワ「断る理由なんて、これっぽっちもなかったのに。つかめんかった、あの人の手…どげしてもつかめんかった」「おトキのせいだわ。私は、おトキにはなれん。おトキと同じ道は歩けん。シンデレラにはなれんけん」
サワはトキの胸で号泣。庄田側の描写はなく、次週予告に続いた。
庄田の胸中は?と尋ねると、濱は「おトキさんとヘブン先生の後押しもあって、庄田としては若干気持ちは揺れながらも、おサワさんにOKしてもらえると踏んで、心を決めたんだと思います。断られた直後は頭が真っ白で、とてつもなく気まずかったはすですが、庄田多吉という人は相手のことを慮ることができる。それが行動原理になっていることも多いので、帰り道はショックを受けながらも“おサワさん、何かあったのかな”と彼女のことを考えたり、心配したりしていたと思います」と推察した。
「客観的に見れば、おサワさんには自力で天国長屋を出たいという信念があるのは分かります。ただ、庄田は恋に関して器用なタイプではないので、彼の長所である真っすぐさ、思い切りのよさが少し出過ぎたのかもしれません」
求婚シーンは過去の作品で経験済みだが「カッコよく決めようと思っていたんですが、サロンに2人きりの静けさ、夕方の薄暗い雰囲気も相まって、手が反り返るぐらい、かなり緊張しました(笑)」。庄田は白鳥倶楽部に駆け込んできたが「台本のト書きに『息を切らせて飛び込んできて』とあったので、実際に走ってこようかと思ったんですが、導線も狭いので、本番がスタートするまでドアの向こう側で息を止めて待機していました。思いの外、時間がかかって、本当に息が上がって。物凄いのどごしで(笑)一気に水を飲んでしまいました」と明かした。
「ピュアな庄田を演じるには、初々しさが大事。ただ、それは準備をして出せるものでもない、という結論にたどり着きました。現場に入ってみて、自分がどう感じるか。その場の“初めて感”を大切にしました。自分としては、どのシーンもリアルな芝居になっていると思います」
「地に足を着けて生きてきたおサワさんの心を動かすのは大変。最初に台本を読んだ時は、色々な味付けで庄田を演じられそうだなと思いましたが、回り回って、作り込まないのが一番いいんじゃないかと。とにかくウソのないよう、一瞬一瞬の“初めて”にどう反応できるかを意識しました」
第84回(1月29日)のラストも好例。トキとヘブンに「スイーッチョン」とけしかけられたのもアドリブだったが「なかなかカットもかからず、本当にどうしたらいいか分からない顔が長く使われていますが(笑)、出来上がった映像を見て、自分はこういう時にこういう表情になるんだなと新たな発見もありました」と振り返った。
朝ドラ出演は2022年度後期「舞いあがれ!」以来3年ぶり2回目。「作品が発表された時からイチ視聴者として楽しみにしていたので、お声掛けいただけてうれしかったですし、どのような役なのかワクワクとドキドキでいっぱいでした。『舞いあがれ!』もBK(大阪放送局)の制作で、顔なじみのスタッフさんがたくさんいらっしゃって。僕の性格を分かってくださっているので、撮影初日からイジられたり(笑)、初めましてのキャスト・スタッフの方ともすぐに打ち解けることができて、感謝しています」。濱がカレー好きなのも知られており「僕が撮影の日は、出前はカレーが多かったり。和やかな空気をつくっていただいているので、リラックスして楽しく現場に臨んでいます」と充実の時間を送っている。
英語教師の役柄に対しては、自らオンラインの英会話学校に入学。「見切り発車で始めたんですが、『ばけばけ』の英語指導の先生に“当時の英語は今と違う”と教えていただいて、これは撮影現場で練習をしましょうと。最終的には、発音よりも伝わるか伝わらないかが一番大事ですよね」と語った。
戦友・錦織友一(吉沢亮)が先に出世し、一時は複雑な感情も抱いたが、自身の場合は?の問いには「もちろん悔しさもありますが、どうすれば状況が良くなるかを先に考えるタイプ。相手を尊敬しつつ、自分もめげずに一生懸命頑張って、結果、お互いが次のステージに進めたらいいなと思っています」と切磋琢磨を心掛ける。
制作統括の橋爪國臣チーフ・プロデューサーは「庄田というのは、演じ方によっては腹に一物を抱えている人物にも見せることのできるキャラクター。そういう男としてサワや錦織に近寄ると、別のドラマが始まってしまいます。そうではなく、錦織への引け目に苦しみながらも、芯にある純粋さを体現できる役者さんとして、濱さんにお願いしました。濱さん自身、非常に好青年で、そのお人柄が役に好影響を与えていると思います」と起用理由を説明。ハマり役を高評価した。
その通りの真摯な受け答えが印象的。「傷心中の庄田ですが(笑)、これから松江中学の英語教師として錦織、ヘブン先生と励んでいきますので、温かく見守っていただけるとうれしいです」。15年の俳優デビューから10年。今後のさらなる飛躍が期待される。
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