「ゆみちぃもどう?」から始まった――純情のアフィリア・寺坂ユミが選ばれ続ける理由

[ 2025年12月11日 15:00 ]

【画像・写真2枚目】唯一の水着を託されたのは私だった――純情のアフィリア・寺坂ユミ MV妄想パートの裏話(撮影・小宮山アサミ)
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 7人組アイドルグループ「純情のアフィリア」の寺坂ユミが、約2年ぶりとなる最新シングル「カオスなムーブでラブリのバグ!?」の発売を受けて、スポニチ東京本社でソロインタビューに応じた。テーマは“原点”と“選ばれ続けること”。アイドルへの憧れはあっても、「自分がなる未来」は一度も想像しなかったという少女が、どうして10年もステージに立ち続けてこられたのか。その理由は、意外なほど静かで、そして確かなものだった。(「推し面」取材班)

【寺坂ユミ①】唯一の水着を託されたのは私だった

 物語は、2015年12月23日。クリスマスライブの夜にさかのぼる。人が押し寄せて開演時間が遅れるほど、会場は熱気に満ちていた。

 寺坂にとっては、お披露目ステージだった。その開演前、「今回加入することになりました。寺坂ユミです」という短いあいさつを言うだけなのに、緊張で体が震えた。

 楽屋には、同じくお披露目を控える同期の葉山カナと渚カオリがいた。3人でスマホを突き合わせ、「緊張しない方法」と検索して震えを止めようとした。でも気休めにもならず、幕が開くまで3人でずっと手をつないでいた。

 グループの世界観を楽しめるコンセプトカフェのバイトからスカウトされてのメンバー入り。お披露目は当日のサプライズだったが、“顔なじみ”の客からは「やっぱりお前だったのか!」という声が飛び交った。

 「顔を知ってるファンの方がいて、すごく安心できたことを覚えています」

 アイドル・寺坂ユミの10年は、この日から始まった。

 そもそも、アイドルへの憧れはあった。

 「ハロープロジェクトさんがすごく好きで、スマイレージさんのファンだったり、AKB48さん、SKE48さんもよく見ていました。でも、自分がやりたいとは思わなかったんです」

 愛知に住んでいたから、芸能界は遠い存在。「見る側でいるのが自然」だと疑わなかった。

 その価値観を一瞬で変えたのが、当時名古屋にあったレストラン「王立アフィリア・ダイニング」の“制服”だった。

 「ローカル番組にアフィリア・サーガさん(現・純情のアフィリア)が出演していて、その制服を着ていて本当に可愛かった。それに、番組のCMで『禁断無敵のだーりん』という曲が流れて、すごく可愛かった。“この制服が着られるお店があるんだ!”って知って、すぐ応募しました」

 「可愛い制服が着たい」。普通の女の子の願いだった日常は、静かに形を変えていく。

 バイト時代、プロデューサーの志倉千代丸氏から声がかかった。ただ、それは“直接”ではなかった。

 「最初に声がかかったのは葉山カナだったんです。そしたら、カナちゃんから“ゆみちぃもどう? 志倉さんに連絡先教えていい?”って声をかけてくれて」

 この軽やかなひと言が、人生の転機になった。

 「あの一声がなかったら、ここにいない。今でもカナちゃんには感謝しています」

 寺坂の芯にあるのは、ある“仕事観”だ。

 「1回目に呼ばれた仕事はグループとして。2回目に呼ばれたら、それは自分がちゃんと評価された証」

 与えられた場所で誠実に働き、もう一度呼んでもらう。それが、寺坂の“仕事の哲学”だ。

 「同じ現場にまた呼ばれたとき、“ちゃんとできてたんだな”って確認できるんです。だから毎回の現場を大事にしています」

 もちろん、順風満帆ばかりではない。

 新曲にちなんで“カオスだった出来事”を尋ねると、前作シングル「ジェネレーション・ギャップ」期の苦い記憶が浮かんだ。

 「リリースイベントが始まりますってタイミングで、急に腰をやっちゃって。ヘルニアになったんです…。ダンスに出られなくて、すごく悔しかったです。それに加えて、体のジェネレーションギャップも感じてました(笑)。加入した頃はあんなにフレッシュだったのに、今は“腰が…”って」

 そんな寺坂を支えたのは、やはり仲間だった。踊れなくてもステージ端で歌だけで参加し、リリースイベントをやり切ったことに「優しいメンバーのおかげで救われました」と感謝を口にする。

 まもなく、またクリスマスがやってくる。10年前、震えを止めようと手をつなぎ合ってステージに立った3人――寺坂ユミ、葉山カナ、渚カオリは、誰一人欠けることなく、今も同じステージに立ち続けている。

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