不器用な情熱を掻き鳴らして――RAZOR ギタリスト・衍龍が語る「続ける理由」と仲間への“情”

[ 2025年11月27日 15:00 ]

【画像・写真】「1曲で3、4曲分のカロリー」ファンを熱狂させるRAZOR・衍龍が明かす“獣”の正体と創作の矜持
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 結成以来、シーンの最前線を走り続ける5人組ロックバンド「RAZOR」。ギターの衍龍がオンラインインタビューに応じ、バンドマンとしての原点から知られざる葛藤、そして未来への想いを語った。(ヴィジュアル系特集取材班)

「1曲で3、4曲分のカロリー」ファンを熱狂させるRAZOR・衍龍が明かす“獣”の正体と創作の矜持

 大切にしている言葉を聞いた時。衍龍は少し照れたように、それでいて実直な眼差しで言葉を探した。「漢字だったらすぐ出てくるんですけどね」。そう前置きして口にしたのは、たった一文字。「情、ですね」。情熱、人情。その言葉にこそ、彼のギタリストとしての、そして一人の人間としての核心が隠されているように思えた。

 音楽人生の始まりは、多くの少年たちと同じく、瑞々しくも不純な動機だったという。「バンドをやろうってきっかけは、モテたかったからです」。時代は2000年代初頭。MONGOL800などのバンドが放つ熱量に、当時の少年たちは心を焦がした。衍龍もその一人だった。仲間とバンドを組んでは挫折を繰り返す中で、唯一手放さなかったのがギターだった。「音色に心を奪われた感じですね」。異性への憧れから始まった衝動は、いつしかギターの音そのものへの純粋な愛情へと昇華されていった。

 RAZORは、キャリアにおいて特別な場所だ。前身バンドを共にした旧友の哲也(初期ドラマー)と共に新たな道を模索していた衍龍。時を同じくして、ボーカルの猟牙もまた、ギターの剣と新たなバンドの構想を練っていた。「会って、喋ってみて意気投合して。そのまま結成に至った感じです」。それがRAZORの始まりだった。

 しかし、その道は決して平坦ではなかった。活動2年目、ドラムの哲也が脱退。「ずっと一緒にやってきたんで、こいつがいないなんて考えられない」。共に道を切り拓いてきた仲間を失う痛みは、想像を絶するものだっただろう。音楽から離れたいとさえ思った、キャリア最大の危機。それでも、ステージに立ち続けることを選んだ。

 「僕の人生でバンドを3年とか4年とか続けたことがなかったんですよ。このまんまじゃまた同じことの繰り返しになってしまう」

 自らの過去と向き合った末の決意だった。ここで辞めてしまえば、何も成し遂げられないまま、また同じ後悔を繰り返すだけ。その想いが、折れかけた心を再び奮い立たせた。

 そんな紆余曲折を経てきたRAZORの武器とは何か。そう問うと、笑いながらこう答えた。「みんなとりあえずバカですね。自分を含めて」。世間知らずで、どこか不器用。だが、だからこそ彼らは純粋に音楽と向き合い、前だけを見て突き進める。その“バカ”という言葉には、仲間への最大級の信頼と愛情が込められているように聞こえた。

 インタビューの最後に語った「情」という一文字。それは、モテたい一心でギターを手にした少年時代の情熱であり、仲間との出会いと別れを乗り越えてきた人情であり、そして何より、RAZORというバンドへの愛情そのものなのかもしれない。不器用なまでに真っ直ぐな「情」を抱え、これからもステージでギターを掻き鳴らし続けるだろう。

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