「アイドル以外、できない」――SOMOSOMOアルティメット ミキが沈んだ絶望と、抗えずに立った再起のライブ

[ 2025年10月7日 15:00 ]

【画像・写真2枚目】なめてる“あなた”、お気の毒さま――SOMOSOMO アルティメット ミキが叩きつけた「完全勝利」の詞(撮影・コモレビ ヒヨリ)
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 7人組アイドルグループ「SOMOSOMO(ソモソモ)」のアルティメット ミキがスポニチ東京本社でソロインタビューに応じた。活動の原点から休止期間の苦悩、そして再始動に至るまで。その舞台裏には、誰も知らなかった孤独な時間があった。華やかなステージの光とは対照的な、闇のような日々をミキはどう過ごしていたのか――。(「推し面」取材班)

【アルティメット ミキ連載①】なめてる“あなた”、お気の毒さま

 ちょうど3年前。あの日の自分は、ただステージを見上げるしかなかった。SOMOSOMOは無期限の活動休止中。生活のためにアルバイトを始めた。ライブ会場での観客誘導やグッズ販売員として、歓声に背中を押されることもなく、ただ汗を拭きながら来場者と向き合っていた。

 言われたことをこなすだけ。でも、それすらうまくできなかった。周囲は普通にやれていることが、自分にはできない。迷惑をかけてばかりで、自信も失っていった。

 「何もできない。役に立てない。なぜ“普通のこと”すらできないのか」

 募っていく苛立ちと失意。しかし、それが逆に覚悟を確かなものにしていった。

 「自分はアイドル以外できないんだって、痛感しました」

 ライブがしたくてたまらないのに、できない。その現実が、何よりも苦しかった。

 もともとミキは「見る側」だった。ライブアイドルに夢中になり、SNSで見かけた自撮りアカウントをきっかけに「自分もやれるかもしれない」と思い始める。ちょうどその頃、同級生に誘われ、セルフプロデュースでの活動をスタート。頼れる大人もいない中、ふたりで路上ライブを続けた。

 ある日、原宿駅前の橋でマイクを握っているとき、警察に注意され、代々木公園へ移動してパフォーマンスを続けた。そのとき、観客の一人として盛り上がっていたのが、現SOMOSOMOプロデューサー・酒井珠規氏だった。

「最初はただのアイドルオタクかと思ったんです」

そう振り返る出会いが、SOMOSOMOの始まりにつながった。

 デビューライブの舞台は、お笑い劇場の小さなステージ。観客のほとんどは友人だったが、その場で「いつか本物のファンでいっぱいにする」と誓った。

 「正直、活動の中ではあまり苦しかったことはなくて、結局全部楽しんでやれているなって思うんです。唯一めちゃくちゃ苦しかった期間が、SOMOSOMOの活動が休止していた時期でしたね」

 活動休止中、再開に向けた話し合いが進む中でも、ミキの心は置き去りのままだった。

「正直、再開できるとは思ってなかったです。でも、メンバーや運営さんがどんどん進めていって。もう逃げられなくなっちゃって」

 当時から在籍していたアルティメット ミキ、ゴゴノ コトコ、ツクヨミ ケイコ、コモレビ ヒヨリの4人で交わした「絶対に帰ってくるね」という約束。その言葉が、距離を置いていた間も心に重くのしかかっていた。

 「メンバーやお客さんを裏切っちゃダメだと思って、“やるしかない”って気持ちが自然と戻ってきた。だから、あの3人と、お客さんと、運営さんがいなかったら、私は今ここにいないと思います」。再びステージに立つたびに、凍っていた情熱がじわじわと溶け出していった。

 心の支えになったのは、いつも歌詞だった。いま胸に響くのは「never-ever」のフレーズ。

 ♪思い出して いつか思い描いていた未来は こんなもんじゃないはずだ――
という一節が好きだという。

 「現実を知ってしまった分、昔みたいに大きな夢を語れなくなることもあるんです。でもこの歌詞を聴くと、“いや、違う。私たちの本心は、そんなもんで怯むほど弱くない”って思える。今のままじゃダメだ、って強く感じるんです」

 かつてバイト中に見上げたステージ。今、その場所にミキは自分の足で立っている。拍手も、歓声も、「ここにいていい」と教えてくれる。

 「アイドル以外できない」。その言葉は、もう弱さではない。それは、彼女が辿り着いた“アルティメット”な生き方だ。

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