2児の父・妻夫木聡 作品と沖縄への思いあふれ涙「今があるのが当たり前じゃない」 主演映画「宝島」

[ 2025年10月2日 19:16 ]

主演映画「宝島」東京キャラバンで目を潤ませる妻夫木聡(撮影・糸賀日向子)
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 俳優の妻夫木聡(44)が2日、都内で主演映画「宝島」(監督大友啓史)の東京キャラバンに出席した。作品への思いを語り、涙した。

 真藤順丈氏の直木賞受賞小説が原作。米統治下の戦後の沖縄で、自由を求めた若者たちを描く。

 作品を通じて知ることも多かったという。初めて沖縄を訪れたのは、修学旅行。「生まれる8年前まで沖縄はアメリカ統治下の時代で。沖縄がどういう存在なのか全然わかってなかった。初めて沖縄に行ける高揚感の中で修学旅行に行って、全然海にいる時間が予定では含まれてなくて、えーって思ってた」と回顧。その中でひめゆりの塔を訪れ、「話を聞いたときに、凄く自分自身恥ずかしさを感じたし、こういう事実があったっていうこと、過去にあったことを過去で終わらせちゃいけないなと本当に思いましたね」と感じたことを話した。

 その経験から「その事実を知ることで僕たちは痛みを知ることができます。その痛みを知ることで、この先同じ過ちを繰り返しちゃいけないよねと言うことができる。教科書で見て、何となくやっぱりわかってる気じゃ駄目なんだと思うんですよね。また、多分僕たちは武器を持ってしまうかもしれない。でも武器持っちゃったら、そこからまた戦争が始まってしまうかもしれな。その中で失った命っていうのはもう取り戻せない。僕はそういう時代はもう2度と来て欲しくない」と力を込める。

 自身は2児の父。「集団自決っていう言葉一つにしても、親が自ら手にかけてっていうねそういう現実が80年前まで起こってきたっていう。僕はもう自分も子供もいますし、そんな未来は作りたくないですよね、絶対に」と声を詰まらせながらも訴えた。「絶対に先人たちのことがあって僕たち今こうやって生きることができる。今があるのが当たり前じゃないと子供たちに伝えていかなきゃいけない。これはもう、責務」と平和への思いを語った。

 妻夫木は座長として「宣伝アンバサダー」を名乗り、6月7日にロケ地の沖縄で開催されたプレミアから全国キャラバンを行ってきた。その中で「今すぐ帰って子供を抱きしめたい」という感想を受け取り、「素直な気持ちだなと思ったんですよね。僕もそれを聞いて抱きしめたくなったしこれが多分この宝島っていう映画を作った意味なのかなと思ったし、映画をやっている、俳優をやってる意味だなと思った」と再び涙した。

 さらに、作品を通じて自身の死生観が変化したという。コロナ禍に祖母が亡くなったことを告白。「亡くなったとき、ふすまに爪の後があって、縁側で倒れて亡くなっていた。会いに行っちゃダメだったけど、会いに行けば良かったとずっと後悔してた」と打ち明けた。

 しかし、この作品で沖縄の人の考え方に触れ、「人の思いはなくならないもので、僕達は常にそういう思いと一緒に今も生きている」と考えるようになった。「死生観が変わって、おばあちゃんは、じいちゃんに会いに行ったんだなってシンプルに会いたかったんだなと。そう思ったらまた60年後、また会おうねと思えるようになった」と話した。

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