死去の橋幸夫さん 股旅もので一躍スターの道へ 自我のなさが歌手の幅広げた

[ 2025年9月6日 04:00 ]

歌手の橋幸夫さん死去

新曲「股旅’78」キャンペーンを行う橋幸夫(1978年撮影)

 呉服店の9人きょうだいの末っ子として生まれ、東京・池袋で育った橋さん。小学生の頃から空手や柔道を習い、体を動かすことが好きだった。高校時代はボクシングジムに通い、プロテストを受けるか悩んだこともあった。悪い仲間から他校との果たし合いに呼ばれるなどしていたため、母・サクさんが縁を切らそうと歌を習わせることにした。

 通ったのは作曲家遠藤実さんの歌謡教室。頭角を現し、歌手の道を志した。ビクターからデビューが決まると、吉田正さんに師事。楽譜に忠実に歌うことを叩き込まれた。

 17歳でのデビュー曲「潮来笠」は股旅もの。ロカビリーヘアのあどけない高校生が演歌を歌うのは新鮮で、一躍人気歌手となった。後に氷川きよし(47)も、22歳で股旅ものの「箱根八里の半次郎」でデビューするなど、大きな影響を与えた。10代で東京・善福寺に豪邸を建て、両親にプレゼントする優しい一面もあった。

 デビュー後の3年間、年間15枚のシングルを出す多忙な日々を乗り越えられたのも、武道で体を鍛えていたからだ。武器はどんな歌でも歌いこなせること。自ら「こんな歌を歌いたい」と言うことはなく、吉田さんがさまざまな曲を歌わせた。ド演歌、ムード歌謡、はやりのポップス、軽快なロカビリー…。自我のなさが、歌手としての幅を広げた。

 80年代後半にサクさんが認知症を発症。兄姉とともに5年間、必死に介護した。この経験から、認知症と介護をテーマに講演などの啓蒙(けいもう)活動を始め、ライフワークに。自身もアルツハイマー型認知症を発症しながら、スターであり続けた。

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