伊藤叡王は黒星発進 大盤解説の藤井王将「動じないのが強さ」47手目1時間13分の長考に

[ 2025年4月3日 22:33 ]

叡王戦第1局に臨む伊藤匠叡王(日本将棋連盟提供)
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 将棋の伊藤匠叡王(22)に斎藤慎太郎八段(31)が挑む第10期叡王戦5番勝負第1局は3日、名古屋市の料亭「神楽家」で指され、午後7時39分、斎藤が110手で勝利した。振り駒の結果、伊藤が先手になり戦型は相掛かり。長い中盤戦を経て、斎藤が2011、12年詰将棋解答選手権を連覇した終盤力を発揮した。

 「秒読みになってはっきり悪い手が出たのは残念でした」

 終局後、伊藤がまず悔いたのが斎藤陣の左辺を崩しにかかった77手目の歩の叩き。斎藤桂に取らせ、さらに香を走って追撃したが、継続手の桂を取って香が成り込めたのはその20手後の97手目。すでに形勢に差がつき、逆転の目は薄くなった終局直前だった。

 「苦しいスタートになった。切り替えて準備したい」。19日、石川県加賀市で指される第2局を見据えた。

 この日、対局場近くの中電ホールで開かれた大盤解説会には藤井聡太王将(22)=名人など7冠=がゲスト出演した。その全8冠独占を伊藤に崩された前期5番勝負から10カ月。藤井は同学年の面影を追うように、「小学3年生の大会で対戦して私が負けて号泣した。その時、伊藤叡王の存在を初めて知った。ずっと交流はなかったが(奨励会時代も)成績を確認して見ていた。当時から渋い手が多かった」と回想した。

 加えて、伊藤が1筋の香を走らせて歩を取った47手目、1時間13分の長考にも言及。4時間の持ち時間は斎藤の1時間33分に対し、半分以下の44分になった。

 「この状況で残り1時間を切ると私なら焦る。そういう状況でも動じないのは伊藤叡王の強さ」。10年以上戦ってきたからこその実感だった。

 5番勝負の短期決戦、しかも先手番での黒星発進は痛い。藤井は9日開幕の名人戦に備え、終局前に会場を離れたが、その底力は誰よりも知っている。

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