佐野慈紀氏 今年5月に右腕切断「全く受け入れてないですけど」も「前を向くしか」ピッカリ投法にも言及

[ 2024年9月16日 15:08 ]

佐野慈紀氏
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 元近鉄、中日投手の佐野慈紀氏(56)が16日、文化放送「くにまる食堂」(月~木曜前11・00)に生出演。今年5月に右腕を切断した直後の思いを明かした。

 佐野氏は90年ドラフト3位で近鉄に入団し、通算41勝31敗、27セーブ。薄くなった頭髪から「ピッカリ投法」と名付け人気を集めた。

 引退後のここ数年は持病だった糖尿病が悪化。昨年4月、重症下肢虚血のため、右足中指を切断する緊急手術を受けた。今年5月にも糖尿病の影響による感染症の悪化に伴い、右腕の切断手術を受けたことを自身のブログで公表。その後心臓弁膜症も発覚したことも明かしていた。

 佐野氏は右腕について「肘より上(先)」がないと告白。パーソナリティーのフリーアナウンサー・野村邦丸は「腕の切断の前に、ずっと右投げできた佐野慈紀選手が、人さし指と中指を最初に切断してますよね」とも明かした。

 また「(近鉄)バファローズでは、中継ぎをずっとやってて。確か中継ぎで初めての1億円プレーヤーですよね」「それだけの存在の佐野慈紀が右腕を落とす、自分の右腕がないって気づいた手術後ってどんな違和感があったんですか」と質問した。

 佐野氏は「違和感というよりも全身麻酔だったんで、起き上がった時に自分がどういう状況に置かれているのか、ちょっと分からなくてパニクったんですよね。で、その後麻酔が切れる中で、いろんなことがよみがえってくるじゃないですか。でもその中でも自分はまだ腕がついてるという錯覚に陥るわけですよ」と回顧。「で徐々にその気持ちが落ち着いてきて、ようやく集中治療室から一般病棟に戻る時に、初めて、あ、やっぱりないんだなっていうのは感じましたね」と振り返った。

 野村が「腕じゃなくて、足を切断された方が、ない足がかゆかったりとか」との例え話をぶつけると、佐野氏は「あります、あります」と即答。「今でもたまに、あ、なんか肘がかゆいなあ、とか、感じる時はありますよ。脳が覚えてるみたい」と続けた。

 「だから意識的にないのは分かってても、ふいに何かする時に右手を使おうとしてしまうし、それはありますね」と語った。

 野村は「こうやって、確かに腕はもう失ってらっしゃるんだけど、佐野慈紀っていうオーラはそのまま残ってますね。なんかやってくれんじゃないかなっていう」と語ると、佐野氏は「まあでも正直、じゃあ全部受け入れたの?って言われたら、全く受け入れてないですけど。でもまあ前を向くしかないので」と明言。

 「だからと言って、まあこういう障害を背負ったからっていって、引っ込み思案になる必要はないし、アホな奴はアホなままでいいかなと思って。そう思ってるつもりです」と言い切った。

 同局・坂口愛美アナウンサーが「左手での“ピッカリ投法”への挑戦も明言されてますしね」と語ると、佐野氏は「そうですね。やっぱり原点は野球なので、野球に戻りたいですよ」と声を弾ませた。

 「その中で過去にはメジャーリーグにも隻腕のアボットっていうピッチャーがいましたし、まあじゃあ俺もチャレンジしてみようかっていうのがきっかけで、腕なくなって入院してる時に、シャドーピッチングしたんですよ。左で投げれるかなあと思って。で、投げる時にあっ、ピッカリ投法できるなと思ったからやろうと思ったんですよ」と明かすと、「手で帽子のつば飛ばすだけなんで、いくらでもできるわ、と思って」と話した。



 

 

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