芦原妃名子さん死去 連載中「セクシー田中さん」未完のまま終了 小学館「12/5発売号が最後の作品」

[ 2024年1月30日 20:52 ]

芦原妃名子さん公式X(@ashihara_hina)から

 昨年10月期に日本テレビでドラマ化もされた人気漫画「セクシー田中さん」の作者である漫画家・芦原妃名子(あしはら・ひなこ、本名松本律子=まつもと・りつこ)さんが死去した。50歳。兵庫県出身。現場の状況から自殺とみられる。訃報を受け、2017年9月号から現在まで連載中の「セクシー田中さん」について小学館が30日、今後の対応について回答した。

 小学館は本紙の取材に「『セクシー田中さん』は『姉系プチコミック1月号』12/5発売号が最後の作品となります。当初より次号2/5発売号からは休載の予定でした」回答。作品は未完のまま終了となる。

 また、日本テレビは同日に公式サイトを更新。「芦原妃名子さんの訃報に接し、哀悼の意を表するとともに、謹んでお悔やみ申し上げます」と改めて哀悼の意を表し、「大変重く受け止めております」と文書を掲載。同作は「日本テレビの責任において制作および放送を行ったもの」とし、SNSなどで関係者への誹謗中傷の書き込みがなされている現状を受けて「関係者個人へのSNS等での誹謗中傷などはやめていただくよう、切にお願い申し上げます」とした。

 芦原さんは、29日、栃木県内で死亡しているのが見つかった。26日にSNSで日本テレビ「セクシー田中さん」のドラマ脚本を巡るトラブルを公表したばかりだった。

 芦原さんの投稿によると、昨年6月にドラマ化に同意。その際に小学館の担当者を通じ、「必ず漫画に忠実に」「ドラマオリジナルの終盤も、原作者があらすじからセリフまで用意する」などと条件をつけた。だが、そうした条件がほごにされたと主張。9、10話は自らが「書かざるを得ないと判断した」と明かしていた。

 芦原妃名子さんは1994年に別冊少女コミックの「その話おことわりします」で漫画家デビュー。03年から連載された「砂時計」は05年に小学館漫画賞を受賞。ドラマ化や映画化もされ、累計700万部を突破する大ヒットとなった。13年には「Piece」で自身2度目となる小学館漫画賞を受賞。こちらも後にドラマ化された。

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