藤井聡太8冠「見合った力があるかといったら、まだまだ」永瀬王座を大逆転で破り前人未到の偉業

[ 2023年10月11日 21:10 ]

王座戦第4局、初手を指す永瀬王座(右)(日本将棋連盟提供)
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 将棋の永瀬拓矢王座(31)に藤井聡太王将(21)=竜王、名人、王位、叡王、棋王、棋聖含む7冠=が挑む第71期王座戦5番勝負の第4局が11日、京都市のウェスティン都ホテル京都で行われ、藤井王将が永瀬王座に138手で勝利。3勝1敗で史上初の全8タイトル制覇を成し遂げた。

 21歳でつかんだ全8冠。藤井は序盤から劣勢が続いた対局を振り返り「早い段階から激しい展開になった。苦しい展開だった。最後ははっきりと負けにしてしまった場面もあった」と淡々。そして、デビューから7年。全てのタイトルを手にしたことについては、しばらく言葉が出ず考えた末に「中盤で差をつけられることが多く、永瀬さんの強さを実感したシリーズだった。凄く勉強になった。本当に苦しいシリーズだったので、結果は幸いしたんですけど…それに見合った力があるかといったら、まだまだかなと思っています」と結果に満足せず、普段の藤井らしく謙虚なコメントを絞り出した。

 2016年12月24日、史上最年少でプロ入りした14歳の少年が、デビュー戦で現役最年長だった加藤一二三九段に勝利してから7年。21歳で将棋界に新たな歴史を刻みこんだ。2017年に叡王が加わって過去最多の8タイトル戦となって、初の全冠独占。プロデビュー以来、練習将棋で対局を重ねてきた良き先輩であり好敵手の永瀬王座を倒して前人未到の頂にたどり着いた。

 ◇藤井 聡太(ふじい・そうた)2002年(平14)7月19日生まれ、愛知県瀬戸市出身の21歳。杉本昌隆八段門下で、12年にプロ棋士養成機関の奨励会入会。16年10月に、史上5人目の中学生、最年少の14歳2カ月でプロ入り。18年には中学生で初の棋戦優勝。同年に瀬戸市民栄誉賞を第1号として受賞。20年、最年少で初タイトルを獲得した。

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