春風亭一之輔「笑点」新メンバー 円楽さん後任45歳 緊張初出演「伸びしろがあるので50点!」

[ 2023年2月6日 05:00 ]

「笑点」新メンバーとして大喜利に参加した春風亭一之輔(C)日本テレビ
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 「今、落語界で最もチケットが取れない」と言われる人気落語家の春風亭一之輔(45)が日本テレビ「笑点」(日曜後5・30)の大喜利コーナーに新メンバーとして加わり、5日の放送に登場した。昨年9月30日に肺がんのため72歳で死去した六代目三遊亭円楽さんの後任。新メンバーの加入は昨年1月の桂宮治(46)以来となる。出演を終え、一之輔は「伸びしろがあるので50点!」と自己評価した。

 一之輔は、黒の紋付き袴(はかま)姿で大喜利コーナーに登場。三遊亭小遊三(75)と林家たい平(58)に囲まれ、緊張した表情で「はい」と第一声。メンバーから「声が小さいよ!」と早速ツッコまれ歓迎を受けた。「自分でも驚いておりますけど、これから、程よく力を抜いて頑張っていきたい」と意気込み。座布団を獲得し幸先よいスタートを切ったが、笑点の後に生出演した同局の「真相報道バンキシャ!」では「戦場でした」と収録を振り返った。

 落語ファンから初心者、子供まで独演会に詰めかける人気者。ややぶっきらぼうな語り口で、時事ネタや現代的なギャグを入れるなど、多くのファンの心をつかんできた。気になる起用理由を、テレビ関係者は「第一に実力。円楽さん亡き後、視聴者が求めるうまさを見せてくれる期待がある」と分析。その上で「テレビ局が重視する13歳から49歳のコア層に人気の一之輔は響く人材」と語る。

 昨年1月の桂宮治に続き一之輔が加わり、平均年齢は、宮治加入前の68・7歳から64・2歳と一気に若返った。落語関係者には「若い世代を司会候補として育てたい」との声もあり、その中心として期待がかかる。

 落語以外にも、ラジオでレギュラー4本、週刊誌や新聞で連載を持つなど、幅広く活動。司会者の春風亭昇太(63)も「忙しい人なので、断るんじゃないかと思っていたが、これからますますやりやすくなる」と太鼓判。落語界を背負うと期待の一之輔。国民的長寿番組の出演で、ますます幅広い人気を得ることになりそうだ。

 ◇春風亭 一之輔(しゅんぷうてい・いちのすけ、本名川上隼一=かわかみ・としかず)1978年(昭53)1月28日生まれ、千葉県野田市出身の45歳。2001年に日大芸術学部を卒業後、同5月に春風亭一朝に入門。前座名は「朝左久」。04年11月に二ツ目に昇進し「一之輔」に。05年5月、第10回岡本マキ賞を受賞。10年10月には若手お笑い芸人、落語家の登竜門と言われるNHK新人演芸大賞、文化庁芸術祭新人賞を受賞。12年3月、真打ち昇進。21人抜きの抜てき昇進と注目された。年間900席をこなしながらラジオ、テレビに出演、CDやDVD、書籍を出版。3人の子の父。

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