テレ朝 早河洋社長・COO 前社長の辞任騒動を陳謝「お詫び申し上げる」経費私的使用等で10日付辞任

[ 2022年2月22日 14:05 ]

東京・六本木のテレビ朝日社屋
Photo By スポニチ

 テレビ朝日の早河洋社長・COO(78)は22日、オンラインによる定例会見で、経費の私的使用など社長として不適切な行為が確認されたとして亀山慶二前社長(63)が辞任したことについてあらためて謝罪した。

 早河氏は「10日の発表と重なるかもしれませんが、当社代表取締役社長の辞任という事態になりまして、視聴者、株主の皆さまをはじめ、関係各位の信頼に反する形となりまして、大変申し訳なく、お詫び申し上げます」とまずは騒動を陳謝した。

 さらに「今回の件をコーポレートガバナンスの企業統治上重大なものと捉えまして、引き続き、適正で的確なガバナンス体制、経営体制の向上に努めてまいります」とした。

 今回の事態を受け、早河氏が会長と社長を兼務する形となる。「私が暫定的に社長を兼務いたしますが、6月の取締役会までには新しい役員体制を構築する」とあくまでも暫定的な措置であるとしたうえで、「さまざまな形で社員とのコミュニケーションを図り、社員の人心の一新に努めてまいります」とした。

 同社は11日、今月10日付で亀山氏が辞任したことを発表。亀山氏は社長に就任した2019年6月以降、スポーツイベントへの出席や営業活動のため、会社の経費で国内各地に出張。その中で21年11月、私的な会食やゴルフなどの費用約60万円を業務上の関連があるように装い、社の経費として請求していた。さらに、私的な贈答品の代金など約5万円を経費精算したほか、執務時間中、頻繁に社用車で私的な外出をするなどの行為があったという。

 また、サッカーのW杯や世界水泳の放映権の獲得などを巡って、方向性の違いがあったスポーツ局長との意思疎通が欠如。定期的に開いていたスポーツ局の会合に合理的な理由もなく局長を参加させないなどして、局内の指揮命令系統の混乱を招いたとしている。同社は、スポーツ局の社員らによる不祥事が相次いだため、昨年12月に検証委員会を設置。検証作業の中で、スポーツ局統括でもある亀山氏の経費私的使用などが判明した。

 亀山氏は1982年に全国朝日放送(現テレビ朝日)に入社。世界水泳の放送などを手掛けた。親会社のテレビ朝日ホールディングスも10日に取締役会を開き、亀山氏の取締役辞任の申し出を受理した。

続きを表示

2022年2月22日のニュース