将棋・佐藤康光九段 王座挑戦まで「マジック1」!連盟会長経験者がタイトル戦出場なら31年ぶり

[ 2021年6月25日 22:29 ]

佐藤康光九段
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 日本将棋連盟会長の佐藤康光九段(51)が25日、東京・将棋会館で、第69期王座戦挑戦者決定トーナメントの準決勝に臨み、飯島栄治八段(41)に115手で勝利した。佐藤は2013年、当時の渡辺明竜王に1勝4敗で失冠した第62期王将戦7番勝負(本社主催)以来のタイトル戦出場へ王手をかけた。同じく準決勝、木村一基九段(48)と石井健太郎六段(29)の勝者と決勝で挑戦権を争う。

 永世棋聖であり王将も2期。通算13期のタイトル獲得経験を持つ佐藤は、現在も順位戦では名人挑戦権を争うA級を維持し、同級では羽生善治九段(50)を上回り最年長を誇る。2017年から兼務する連盟会長のタイトル戦となれば、故大山康晴十五世名人までさかのぼる。

 大山最後のタイトル戦は1990年。病魔のため会長職を故二上達也九段に譲った後、66歳で挑んだ棋王戦。つまり連盟会長経験者が出場するタイトル戦は31年ぶりとなる。

 決勝を勝ち抜けば、例年9~10月に実施される5番勝負で永瀬拓矢王座(28)に挑む。そこでも勝てば、話題を集めそうなのが就位式。

 贈位状の送り手は連盟会長の佐藤で、受け手も佐藤となる。吉本新喜劇・桑原和男(85)の鉄板ギャグ「ごめんください、お入り下さい、ありがとう」ばりの一人二役。ちなみに送り手、受け手が共に大山だった、通算20期獲得した王将戦の贈位状は、故加藤治郎名誉会長らが手渡したという。

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2021年6月25日のニュース