ABC道上アナ 星野仙一氏との思い出語る「弱い立場の人には優しかった」

[ 2018年1月8日 16:46 ]

星野仙一氏について語るABC道上洋三・エグゼクティブアナウンサー
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 「新春!歌う王冠」(日本クラウン)の“ヒット祈願&歌の奉納”が8日、大阪・キタの「お初天神」で開かれ、ABCの道上洋三エグゼクティブアナウンサー(74)が吉田詩織(31)と「きょうは記念日」をデュエット。その後、4日に70歳で亡くなった星野仙一氏について思い出を語った。

 初めて星野氏と話したのはABCラジオ「おはようパーソナリティ道上洋三です」(月〜金曜、前6・30)の番組で。1980年頃、阪神が完封された翌朝の生放送中に、番組スタジオから電話をかけて「阪神のどこがダメなのか」と聞くと星野氏は「まっすぐしか投げないのに、よう打たん」と眠そうに答えたそうだ。阪神ファンだった星野氏が「何故、中日に入ったのか」と問うと「阪神はブチ(田淵幸一氏)を1位指名したじゃないか」と逆に怒鳴り返されたという。その3、4年後に球宴で再会した時に道上アナがあいさつすると目を見て、力強く手を握られた。

 「会った人を引きつける力、目力や政治力のある人だという印象だった」。星野氏と同様、道上アナも母子家庭で育ったことで、共感する部分があったようだ。「中日ベンチから阪神側を見てどう映ってたのか」との質問には「3連戦で1つでも負けたら3連敗したような気になっていた」と星野氏からハッキリ言われてショックだった。その敵将が阪神監督に就任。「まさか引き受けるとは思わなかった」。交流が深まり、裏方さんや選手に対する気配りを間近に見て「弱い立場の人には優しかった。巨人を勇退する原(辰徳)監督を本塁ベース上で抱きしめた姿を見て、しみじみ感じた」と星野氏の優しさを痛感したそうだ。

 最後に会ったのは星野氏が楽天のフロント入りした後。「仙台の球場へ行くと“珍しいなあ。楽天ファンになったの?”と聞いてきた。その時、阪神と楽天で日本シリーズをやりましょう、と別れたけど、それが最後になるとは」と残念そうに肩を落とした。

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