自己プロデュースの天才だったこじはる モデル、競馬…異分野にも積極的

[ 2017年4月20日 08:30 ]

小嶋陽菜 AKB48卒業公演

05年12月、東京・秋葉原のAKB48劇場で歌う(右から)高橋みなみ、前田敦子、小嶋陽菜ら
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 【記者の目】「小嶋陽菜とは?」と高橋みなみに尋ねたことがある。間髪入れずに返ってきた答えは「天才です」。テレビなどで見せるおおらかなイメージとは違うが、高橋は「約10年かけて“こじはる”という個性を自分で築いてきた。AKB史上最も自己プロデュースが優れている人」と説明した。

 前田や大島らが女優、高橋らが歌手を目指す中、小嶋はそれまでアイドルとは縁の薄かったモデルの世界に進出。ファッション誌なのに服を着ていない写真で表紙を飾ったり、ドレスが脱げて下着姿になってしまう大胆なCMに出演するなど挑戦を続けた。さらに、テレビの競馬バラエティー番組にも出演し、スポニチの紙面でG1レースの予想をするなど異分野に積極的に羽を広げた。2月の卒業コンサートも自己プロデュースし、冒頭に前田ら「神セブン」を登場させたり、最後にミラノに旅立つなどして観客をうならせた。

 先日、プロデュースのセンスの良さを改めて称賛すると、本人は「ずっとそれを意識して生きてきた」と打ち明けた。有力メンバーが次々と卒業して「AKB危機」もささやかれる中、自分が世間の視線を集めることでグループを支えたのが小嶋だった。

 抜けた穴は大きい。「ポストこじはる」について小嶋自身も「いないと思う」と語る。現在は指原莉乃がテレビで活躍しているが、まずは誰かが指原に迫る人気メンバーへと成長することが不可欠だ。(牧 元一)

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2017年4月20日のニュース