神山繁さん死去…「ザ・ガードマン」「踊る大捜査線」幅広く活躍

[ 2017年1月17日 05:30 ]

神山繁さん
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 人気テレビドラマ「ザ・ガードマン」や「踊る大捜査線」シリーズなどで知られた俳優の神山繁さんが、3日正午すぎ、肺炎のため京都府内の自宅で死去したことが16日、分かった。87歳。東京都出身。所属事務所がこの日、神山さんの88歳の誕生日に合わせてホームページで公表した。

 事務所によると、神山さんは昨年1月に肺炎を患い、1カ月ほど入院。退院後は自宅で庭いじりや趣味の陶器収集などをしながら静養していたという。関係者が元日に年始のあいさつで電話をかけたところ、声に張りもあり元気な様子だったという。3日に体調が急変。妻にみとられて亡くなった。今にも起き上がりそうな穏やかな顔だったという。生前「死んだらたまに思い出してくれればいい。亡くなったらただのカルシウムだよ」「葬儀無用、戒名不要」と周囲に伝えていたため、葬儀は営まず、4日に近親者のみで見送った。お別れの会も行わない。

 1952年に文学座の演出助手を務めた後、俳優の道へ。重厚な演技が評価され映画やドラマで幅広い役で活躍。89年の米映画「ブラック・レイン」では、英語力を買われ警察幹部役を好演した。

 晩年まで精力的に活動を続け、映画は北野武監督「アウトレイジ ビヨンド」(12年)、ドラマはNHK連続テレビ小説「マッサン」(14年9〜翌3月)の和尚役が最後となった。

 ◆神山 繁(こうやま・しげる)1929年(昭4)1月16日、広島県呉市生まれ。誕生後、東京都で過ごす。海軍経理学校を卒業後、進駐軍の通訳などを経て文学座に。現代演劇協会の劇団雲、演劇集団円の創立に参加した。NHK大河ドラマ「おんな太閤記」「天地人」のほか、映画は「日本のいちばん長い日」「華麗なる一族」「八甲田山」「四十七人の刺客」などに出演。

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