ラサール石井 酸欠もなんの「両津は永遠」 8年ぶりアニメ「こち亀」復活

[ 2016年9月17日 09:00 ]

アニメ「こちら葛飾区亀有公園前派出所」で主人公の両津勘吉役を演じるラサール石井

 40年にわたる「週刊少年ジャンプ」(集英社)での連載が終了する「こちら葛飾区亀有公園前派出所」(こち亀)。お笑いタレントのラサール石井(60)が声優を務めるアニメ版のフジテレビ系「こちら葛飾区亀有公園前派出所」(日曜前9・00)が18日、8年ぶりにお茶の間に戻ってくる。連載は終了するが「こち亀の世界というものは終わらない」と石井。「泣いて、笑って。一瞬にして昔のままのアニメが展開されるので、子供の時に戻ったようなキュンとした感じも味わってほしい」とアピールする。

 アニメは1996年にレギュラー放送がスタート。04年に終了した後も特番として何度も放送され、今回が8年ぶりの復活となる。石井をはじめ、秋本麗子役の森尾由美(50)、中川圭一役の宮本充(58)といったおなじみのキャストが大集結。これまでの設定をベースに、スカイツリーなど現代の世界観もふんだんに取り入れているが、石井は「商店街のおばさんとか、これまでのキャラクターがいっぱい。8年ぶりで、自分は声が出るのか緊張する部分があったのですが、久々に会ってもみなさん元気いっぱいで。もう“懐かしい”に尽きますよ」と話す。

 17日に連載が終了。アニメスタート以来、20年にわたり両さんが人生の一部となっていたという石井だけに「終了を聞いた時は身がそがれるような思い。まだ続けてほしかった」と振り返る。それでも、作者の秋本治氏(63)が「40周年を祝われスッと消えるのが両さんらしい大団円」と話していたことから「秋本先生がおっしゃるならと。これはもうお疲れさまと言って明るく終わっていただく方がいいと。それに、両津勘吉という存在は、ミッキーマウスやサザエさんと同様、永遠に続くものを思っているので。連載が終わるだけで、こち亀の世界は終わらないと思っています」。40周年に花を添えるためにできることをするべきだと切り替えたという。

 「こち亀」オールスターが集まったほか、今回は「キン肉マン」を演じた神谷明(69)、「SLUM DUNK」の草尾毅(50)、「NARUTO-ナルト-」の竹内順子(44)らジャンプアニメでおなじみの人気声優陣が誘拐犯として登場することでも注目を集める。石井は「名前もない役柄で出演してくださっている。ぜいたくな話ですよ」としみじみ。また「緊張して眠れなかったそうです。そのうえ僕に“握手してください”って」と神谷とのやりとりを披露し「それだけすごい人物なんだなと、今さらながら思いました」と、両さんの存在感の大きさを改めて感じたことも明かした。

 「相変わらず元気。番組の後半はずっと自転車に乗っている状態で、声を出しながら酸欠状態だった」と、よく走り動き回る両さんは健在だ。「始まった瞬間に小学生に戻れるのでは。一瞬にして昔のアニメが展開されるのでぜひみていただきたい」。石井の声はどこまでも両さんのそれだった。

続きを表示

この記事のフォト

2016年9月17日のニュース