北公次さん通夜 泣き崩れるファン「早すぎるよ、コーちゃん」

[ 2012年2月26日 07:22 ]

故・北公次さんの通夜には大勢のファンが訪れた

 70年代に「フォーリーブス」で一世風びし、肝臓がんのため22日に63歳で亡くなった北公次(きた・こうじ、本名松下公次=まつした・こうじ)さんの通夜が25日夜、東京都江戸川区の東京葬祭慈光殿で営まれた。

 同僚メンバーのおりも政夫(58)、アイドルグループ「ジャニーズ」で先輩だったあおい輝彦(64)ら約250人が参列。ファンも約400人が集まり「早すぎるよ、コーちゃん」と泣き崩れた。

 午後4時すぎ、棺が会場に入ると、女性ファンが次々と「コーちゃん!」と悲鳴を上げて泣き叫んだ。雨上がりの寒空の下、ファンは会場の敷地外にまであふれ、一時は50メートル以上の長い列に。今にも歌い出しそうなマイクを握りしめる姿の遺影を前に、焼香を済ませると、肩を寄せ合って人目をはばからず号泣。中高年層になっても少女のように泣き崩れ、嗚咽(おえつ)の声は会場の外まで漏れてきた。

 長野県から訪れた女性会社員(53)は「コーちゃんは私の青春そのもの。ナイーブなところに母性本能をくすぐられた。昨年くらいから、やせ始めていたので心配してました」と話し、目は真っ赤。

 4人組のフォーリーブスでは09年に亡くなった「ター坊」こと青山孝史さん(享年57)に続く悲報。名古屋市の森照美さん(53)は震える声で「本当に残念。でも、フォーリーブスは枯れない。私の心の中では永遠の四つ葉です」と涙をこぼした。

 遺影は09年1月20日に東京都港区の明治記念館で開いた還暦ソロライブでの一枚。妻静香さんが選んだ。遺体は、このステージで使った白いジャケットに包まれ、祭壇脇にはステージ衣装4着と単独ライブの写真集、ファンクラブの会報誌などが置かれた。会場には故人が尊敬した米歌手マイケル・ジャクソンさんの「スリラー」などが流された。

 もう一人の同僚の江木俊夫(59)は地方公演のため姿を見せず、26日午前11時から同所で営まれる葬儀・告別式も参列できないという。弔辞を読む、おりもは「その分まで僕がしっかり見送りたい」と話した。

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