スティング公演中止 人権団体に指摘された

[ 2011年7月4日 09:26 ]

 世界的に人気のある英国のロック歌手スティングは3日、カザフスタンの石油・天然ガス企業の労働者らが不当に抑圧されていることを理由に、4日に首都アスタナで予定していた公演を中止すると自身のウェブサイトで発表した。

 ロシアや欧州のメディアによると、国営石油ガス企業「カズムナイガス」の関連会社による賃金カットや、労働組合側弁護士の投獄に反発した労働者数千人が5月26日、ストを行い、会社側は違法だとして約400人を解雇。労働者側は同月末からハンガーストライキなどを行っている。

 国際人権団体アムネスティ・インターナショナル(本部ロンドン)は、現地では労働者や人権活動家らが弾圧される「受け入れがたい扱い」が横行しており、スティングに対し、アスタナで公演を行えば、政権側の抑圧姿勢を是認していると受け取られると指摘した。

 これを受けてスティングは、労働者の闘争を尊重する考えを表明。「前向きな変化をもたらすため、世界中のメディアが彼らの状況に焦点を当てることが必要だ」と強調した。(共同)

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2011年7月4日のニュース