「刑事コロンボ」ピーター・フォークさん逝く

[ 2011年6月26日 06:00 ]

死去した米俳優のピーター・フォーク氏

 米人気テレビドラマ「刑事コロンボ」に主演した俳優のピーター・フォークさんが23日、ロサンゼルス近郊ビバリーヒルズの自宅で死去した。家族の代理人が24日(日本時間25日)、明らかにした。83歳。ニューヨーク出身。死因は伝えられていないが、数年前からアルツハイマー病で闘病していた。

 よれよれのコートにぼさぼさの髪、安物の葉巻がトレードマークのコロンボ刑事役で、日本のお茶の間でも人気を集めたフォークさん。AP電などによると、家族が見守る中、息を引き取った。詳細は明らかにされていないが、数年前からアルツハイマー病を患い、近年は家族を見分けたり、自身がコロンボを演じていたことも思い出せないほど病状が悪化していた。

 1927年、ニューヨーク生まれ。3歳で腫瘍のため右の眼球を失い義眼だった。高校卒業後、商船に料理人として乗り組み、大学卒業後はコネティカット州予算局に勤務。50年代に演劇の道に進み、ブロードウェーの舞台で注目され、映画にも出演。「殺人会社」(60年)、「ポケット一杯の幸福」(61年)でアカデミー助演男優賞に連続ノミネートされた。

 大きな転機は、68年から放送された「刑事コロンボ」の主役への抜てき。当初、コロンボ役は俳優の故ビング・クロスビーさん(77年死去)が打診されていたが、「ゴルフができなくなる」との理由で断ったため、フォークさんに回ってきた。

 ロサンゼルス市警殺人課の刑事が、とぼけた表情の裏で、社会的地位の高い犯人たちを鋭い推理でじわじわと追い詰める展開が人気を集め、生涯の当たり役に。03年まで断続的に全69話が制作され、フォークさんは米テレビ界最高の栄誉エミー賞を4回受賞した。

 日本語版は俳優の故小池朝雄さん(85年死去、享年54)らが吹き替えを担当し、「あと、もう一つだけ」と犯人を質問で追い詰める決めぜりふや、「うちのかみさんがね」などのセリフが流行語になった。

 私生活では60年にピアニストの女性と結婚し、2人の娘をもうけたが、76年に離婚。翌年、「刑事コロンボ」でも共演した女優のシェラ・ダニーズ(61)と再婚した。08年に前妻との間の娘がフォークさんの財産管理人としての届け出を裁判所に出したが、シェラさんが争う姿勢を表明。翌年、裁判所はシェラさんを財産管理人に任命した。

 ◆ピーター・フォーク 1927年9月16日、ニューヨーク出身。シラキュース大学卒業。50年代に舞台「ドンファン」などで俳優としての頭角を現し、58年に「ジャングル・ガードマン」で映画デビュー。親日家としても知られ、80年代頃にはサントリーのCMなどにも出演。「刑事コロンボ」シリーズは米国のほか26カ国で放送され、イランやフランスでも高視聴率を獲得。06年には自伝を出版した。

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