ベルリン国際映画祭 イラン作品に初の金熊賞!

[ 2011年2月20日 20:42 ]

 世界三大映画祭の一つ、第61回ベルリン国際映画祭コンペティション部門の授賞式が19日夜(日本時間20日未明)行われ、離婚問題を通じて家族の葛藤や在り方を描いたイラン映画「別離・ナデールとシミン」(アスガー・ファルハディ監督)が最高賞の「金熊賞」に選ばれた。イラン映画の金熊賞受賞は初めて。

 銀熊賞の最優秀女優賞は同作品に出演した女優陣全体、最優秀男優賞は同じく男優陣全体に与えられ、金熊賞も含め異例の3冠授与となった。

 今回の同映画祭では、イランの著名な映画監督ジャファル・パナヒ氏を審査員として招いたものの、同国の反政府運動に関わったとして禁錮6年の判決を受けたパナヒ氏が出国できなかったため、審査員側がイランへの抗議の意味も込めたとみられる。

 ファルハディ監督は授賞式で、パナヒ氏の名を挙げ「彼の問題が解決されて、来年はこの舞台に一緒に立ちたい」とあいさつした。

 他の主な銀熊賞受賞作・受賞者は次の通り。

 ▽審査員大賞 「トリノの馬」(タル・ベーラ監督)▽監督賞 「スリーピング・シックネス」のウルリヒ・ケーラー監督▽芸術貢献賞 「ザ・プライズ」のバーバラ・エンリケス氏ら2人▽脚本賞 「血の償い」のアンダミアン・ムラタイ氏ら2人。(共同)

続きを表示

2011年2月20日のニュース