ベルリン国際映画祭 イラン作品に初の金熊賞

[ 2011年2月20日 10:04 ]

第61回ベルリン国際映画祭の金熊賞を受賞したイランのアスガー・ファルハディ監督

 世界三大映画祭の一つ、第61回ベルリン国際映画祭コンペティション部門の授賞式が19日夜(日本時間20日未明)行われ、家族の葛藤を描いたイラン映画「別離・ナデールとシミン」(アスガー・ファルハディ監督)が最高賞の「金熊賞」に選ばれた。イラン映画の金熊賞受賞は初めて。

 銀熊賞の最優秀女優賞は同作品に出演した女優陣全体、最優秀男優賞は同じく男優陣全体に与えられた。

 ファルハディ監督は授賞式で、イランの反政府運動に関わったとして禁錮6年の判決を受けた同国の著名な映画監督ジャファル・パナヒ氏の名を挙げ「彼の問題が解決されて、来年はこの舞台に一緒に立ちたい」とあいさつした。作品は離婚問題や病気の老父の介護、貧しい家政婦と裕福な雇い主との間の裁判などを通じ家族の在り方を描いた。

 他の主な銀熊賞受賞作・受賞者は次の通り。

 審査員大賞 「トリノの馬」(タル・ベーラ監督)▽監督賞 「スリーピング・シックネス」のウルリヒ・ケーラー監督▽芸術貢献賞 「ザ・プライズ」のバーバラ・エンリケス氏ら2人▽脚本賞 「血の償い」のアンダミアン・ムラタイ氏ら2人。(共同)

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2011年2月20日のニュース