川村カオリさん死去…2度の乳がん転移の末

[ 2009年7月29日 06:00 ]

乳がんで亡くなった川村カオリさん。写真は2009年5月5日に行われたデビュー20周年ライブ

 がんと闘病しながら活動していたロック歌手の川村カオリ(かわむら・かおり)さんが28日午前11時1分、東京都内の病院で死去した。38歳。モスクワ出身。04年に乳がんが見つかり左乳房の全摘出手術を受けたが、その後2度にわたって転移が見つかった。7歳の愛娘を「残して死ねない」と闘い続けていた。葬儀・告別式は近親者と友人のみで行う。

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 川村さんは05年9月、自伝「ヘルター・スケルター」(宝島社)でがんとの闘病を公表した。前年の04年に左乳房を切除したことを明かし、歌うママとして前向きに活動していくと宣言した。
 だが、がんは再発。昨年10月からは「アーティストの自分が、何か発信することで、頑張れたり、勇気を届けることができたら」と闘病記をブログで紹介してきた。リンパ節、骨、肺の3カ所にも転移し、手術ができないため、点滴での抗がん剤投与を週1回のペースで続けてきた。5月からは入退院を繰り返した。
 今月1日には新たな転移が見つかったことをブログで報告。音楽活動を休止して治療に専念する意向を示したばかりだった。以降、ブログは更新されず、17日に放送されたTBS「金曜日のスマたちへ」の特集でもスタジオ収録には参加できなかった。代わりに愛娘へあてた手紙が読まれ、茶の間の感動を誘った。
 喪主は2歳年下の弟、忠(ただし)さんが務める。

 ◆川村 カオリ(かわむら・かおり)本名かおり。1971年1月23日生まれ。88年、辻仁成プロデュースによるシングル「ZOO」と同名アルバムでデビュー。当時は本名で活動していた。90年、フジテレビ「邦ちゃんのやまだかつてないテレビ」のテーマ曲だった「神様が降りてくる夜」がヒット。91年に映画「東京の休日」で女優デビューも。98年に現在のアーティスト名に改名。シングル18作、アルバム13作を発表。

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2009年7月29日のニュース