前田五郎が関与否定…脅迫状「知りません」

[ 2009年7月22日 06:00 ]

事情聴取を終え自宅に戻る前田吾郎(右)

 今年4月、漫才師・中田カウス(60)宅に脅迫状が届いた事件で、漫才コンビ「コメディNo・1」の前田五郎(67)が21日、参考人として大阪府警南署から任意で事情聴取を受け、関与を否定した。約7時間にも及ぶ聴取を終え大阪市内の自宅に戻ったが、聴取に関してはノーコメントだった。同署は近日中にも再聴取するとみられる。

 捜査関係者によると、前田は「知りません」と関与を否定。吉本興業が5月に聞き取り調査をした際も脅迫状を書いたことを否定していた。
 前田はこの日、午前9時半に聴取場所となった大阪市内のホテルに警察車両で到着。その一室で同10時から事情聴取を受けた。途中、吉本興業関係者から弁当を差し入れられ1時間ほど食事休憩をとり、聴取は午後4時30分過ぎまで続いた。
 午後5時には、部屋からの通路をついたてで仕切り、待ち受けた報道陣を遮りながら“脱出”。従業員専用出入り口からホテル地下2階の駐車場まで下り、関係者にガードされながら、後部座席をカーテンで覆った警察車両に乗り込んだ。
 午後5時25分に大阪市内の自宅マンションに到着。待ちかまえた10数人の報道陣に「ごくろうさん、ごくろうさん」と繰り返し話しながら、吉本関係者に付き添われてエレベーターに乗り込んだ。
 カウス宅に「舞台に立てぬ様にしてやる」などと書かれ、差出人が「山本」とされた脅迫状が届いたのは4月3日。脅迫状には吉本興業の幹部に対する脅迫も含まれていたため、同社は6月4日に被害届を提出した。これを受けて南署は専門家に筆跡鑑定を依頼。今月上旬に鑑定結果が出たことで聴取を決めた。当初は今月10日に予定していたが、一部マスコミで報じられたため、先送りされていた。
 吉本興業は5月、脅迫状の字体が前田の筆跡に似ていたことから独自に筆跡鑑定し、結果に関する専門家の意見書を南署に提出した。前田は「世間を騒がせた」ことを理由に同25日から芸能活動を休養。カウスは翌26日に会見し「1月の襲撃犯と脅迫状の送り主は別」など、独自の見解を示した。

続きを表示

2009年7月22日のニュース