時代が求めた!拓郎 新アルバム6位初登場

[ 2009年4月21日 06:00 ]

 歌手の吉田拓郎(63)の新アルバム「午前中に…」が来週27日付オリコンチャートに6位で初登場することが20日、確定した。63歳22日でのアルバムTOP10入りは、小田和正が昨年1月に「自己ベスト―2」で記録した60歳4カ月を2歳8カ月更新した最年長記録。オリコンでは「時代が吉田拓郎を求めた」と分析し、快挙を称えた。

 オリコンによると、拓郎の「午前中に…」は発売1週で1万3000枚をセールスした。
 アルバムのオリコンTOP10入りは、99年11月にベスト盤「吉田拓郎 THE BEST PENNY LANE」が9位に入って以来9年5カ月ぶり。オリジナルアルバムでは、88年5月の「MUCH BETTER」の9位以来21年ぶりだ。
 フォーク界の旗手といわれた70年代に「元気です。」「今はまだ人生を語らず」など計5作が、オリコンアルバムチャートの1位になっている拓郎。80年代は「マラソン」の4位が最高で、90年代はベスト10作品ゼロ。熱かった70年代から30年以上がたち、再び時代が拓郎を求めている。
 「午前中に…」は、03年発売の「月夜のカヌー」以来6年ぶりのオリジナルアルバムで、今年はじめにエイベックス移籍後の第1弾作品。20年ぶりに自ら全収録曲の作詞・作曲を手掛けた意欲作だ。体調不良が重なった07年から人生のテーマにしている「頑張らないことも大切」という考えを歌にした「ガンバラナイけどいいでしょう」など同世代へのメッセージが詰まった全10曲だ。
 オリコンの小池恒社長は「団塊の世代の男性などが購買層の中心とみられ、この年代はこの数年で音楽文化への関心が再び高くなっている。彼らにとってのヒーローである吉田拓郎さんが6年ぶりにオリジナルアルバムを出したことに素直に興味を持ち、作品のテーマに共感したのだろう」と分析。
 6月21日から行う生涯最後の全国ツアーを前にした吉報に、拓郎は「本当にうれしい出来事ですね」と素直に喜んでいる。

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2009年4月21日のニュース