「笑いのためなら親をも…」“平成三平”が誕生

[ 2009年3月9日 06:00 ]

父である先代・三平の思い出写真コーナーで涙を流す林家三平

 昭和の爆笑王・初代林家三平の二代目を継ぐ次男・いっ平(38)が8日、「林家いっ平改め林家三平・日本全国感謝の会」を東京・両国国技館にファン6500人を無料招待して行った。同所での落語イベントは史上初。ビートたけし(62)らの型破りな祝辞のほか、東西落語界の人気者が勢ぞろいしての口上など、笑いあり涙ありの3時間20分となった。

 いっ平は「これだけのお客さまに来ていただいて、父も喜んでいると思います。これから皆さまには三平としての私の姿を見ていただくことになります。精進していきたいと思います」と深々と頭を下げてあいさつ。6万5553人の応募から抽選で選ばれた6500人の観客から温かい拍手が送られた。
 初代三平が45歳の時に誕生。「思い出のアルバム」と題して、小学校入学時のいっ平と初代の写真などとともに、初代の「父さんは君がかわいくてたまらないよ。君が大人になってどんな将来となろうともそれは君の自由だ。でも日本一、父さんに負けないような強い男になっておくれ」という声が流されると号泣。涙もろいことで知られる司会の徳光和夫アナウンサー(67)から「オレより先に泣くなよ」とハンカチを差し出されると、「父は格好良かったです。日本一です。父の声を聞くとどうしても涙が…。9つで(死に)別れてますから」と涙声で語った。
 しかし、その後は初代のアコーディオン伴奏をしていた小倉義雄さん(88)の演奏に合わせて「好きです。よしこさ~ん!」と初代の爆笑ヒットフレーズを歌い上げて“2代目誕生”をアピール。会場は笑いの殿堂と化した。
 林家一門とゆかりのあるビートたけしは「(襲名は)身の程知らず、まだ早いという意見もありますが、私はその意見に賛成です。お金とコネの2つで襲名しました。お笑いのためなら親をも殺す」などと強烈な祝辞を飛ばせば、「泣かないで」を歌った舘ひろし(58)もいっ平に負けじと「よしこさ~ん!」をアカペラで披露。初代がファンだった女優・松坂慶子(56)がヒット曲「愛の水中花」を披露した。
 親交の深い石原プロモーションが制作を手掛け、総制作費は8000万円という前代未聞の襲名イベント。“平成三平”のための大きなのろしとなった。

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2009年3月9日のニュース