小倉氏“八百長発言”を陳謝、番組降板も覚悟

[ 2009年1月13日 06:00 ]

 稽古不足の横綱・朝青龍に対して、9日放送のフジテレビ「とくダネ!」(月~金曜前8・00)で「星が買えればいいのに」などと発言した小倉智昭キャスター(61)が、12日の放送で謝罪した。9日の放送後、日本相撲協会側から抗議を受け「今後、フジテレビに映像をお貸しできないことがありますよ」と言われたという。「火種が大きくなって、責任を取れというなら司会をやめる」と番組降板の覚悟も示した。

 小倉氏は冒頭から約7分間、9日の発言について語った。「悪い冗談というか、辛らつな言葉だった」と反省し「八百長をしているかのような発言をしたことに関し、相撲協会と朝青龍関に心からおわび申し上げます」と頭を下げた。
 小倉氏や同局によると11日に、番組のプロデューサーが九重広報部長(元横綱・千代の富士)に呼び出され「小倉君に話を聞きたい。朝青龍関におわびをしてもらいたい。きちっと対処してくれなければ、フジテレビに相撲の映像使用を禁止することもある」などと通告されたという。小倉氏は発言部分の録画を見て「確かにキツイ言い方だったかな」と考え、謝罪を決めたとしている。
 力を込めて話し始めたのはこの後。謝罪はしたものの「私は間違ったことは言っておりません。辛らつな表現は私の持ち味」と主張。自身や番組が朝青龍を応援してきたことや、相撲人気に貢献してきたことを強調し「それが分かってもらえないなら、僕自身の否定」と悔しさをにじませた。さらに「火種が大きくなって“責任を取れ”と言うなら、いつでもこの番組の司会をやめさせてもらう」と降板する覚悟も示して熱弁を振るった。
 ただ、八百長疑惑をめぐり、相撲協会が出版社などと裁判で係争中だけに、茶の間に大きな影響力を持つ小倉氏の発言は不用意だったとの指摘もある。
 フジテレビは「番組もキャスター自身も、相撲についてはこれまで愛情を持って取材および報道に取り組んできました。今回、誤解を招くような発言が一部であったことについてご迷惑をおかけした関係者の皆さんにおわびいたします」とコメント。小倉氏の降板などは考えていないとしている。
 相撲協会側はこの日の謝罪を受け、不問にする意向を示した。

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2009年1月13日のニュース