撮影終了も…中村雅俊の主演映画が公開中止

[ 2008年12月16日 06:00 ]

すでに劇場に出回っていた映画「ふうけもん」のチラシ

 中村雅俊(57)主演で来年1月17日に公開予定だった映画「ふうけもん」の完成のめどが立たず、公開が中止されることが15日、配給の東映から発表された。撮影は今年2月から4月にかけて行われ、すでに終了。追加のアフレコなども済ませ、あとは編集を残すだけになっていた。

 東映関係者によると、同社は宣伝期間などを考慮し、製作の「J&Kインターナショナル」に対して今月上旬までに、完成版のプリントを届けるよう要請。しかし、作品は編集までに至っておらず、配給契約を解消した。
 東映は製作には参加していないため、損害はポスター、チラシなどの製作費程度。金額は明かしていない。損害賠償請求などは考えていないという。
 「ふうけもん」は作家、右近勝吉氏(68)の「人のために人となる人」が原作。他人のために生きることを決意した人々の物語。「釣りバカ日誌」シリーズの栗山富夫監督(67)がメガホンを取り、中村のほか浅野ゆう子(48)、河相我聞(33)、竹中直人(52)、哀川翔(47)ら豪華キャストで話題になっていた。
 関係者は「J&K社が資金繰りに行き詰まったようだ」とも証言。「ギャラを全くもらっていない俳優、半分もらっている俳優といろいろいるようだ。製作費は1億5000万円と聞いていますが、この顔ぶれではギャラだけで相当額になったはず」と指摘する。
 中村の所属事務所は「現時点で情報がなく、何もお話しすることはできない」と困惑している。
 都内のマンションの一室にあるJ&K社には15日、スタッフが不在で、取材対応はなかった。
 東映は、代わりの作品として1月24日から、DVDで発売予定だった「炎神戦隊ゴーオンジャーVSゲキレンジャー」を緊急公開。17日からの1週間は「劇場版 ゲゲゲの鬼太郎 日本爆裂!!」など前作品の公開延長で対応するという。

続きを表示

2008年12月16日のニュース