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桑原拓「一か八かで」打撃戦轟沈…第1R被弾のジャブで「眼窩底をやってしまい相手が二重に見えパニック」

[ 2025年12月17日 19:24 ]

WBO世界フライ級タイトルマッチ   同級4位・桑原拓(大橋)<12回戦>王者 アンソニー・オラスクアガ(米国、帝拳) ( 2025年12月17日    東京・両国国技館 )

<WBO世界フライ級タイトルマッチ12回戦 アンソニー・オラスクアガvs桑原拓>試合を終え、声援に応える桑原(左)とアンソニー・オラスクアガ(撮影・松永 柊斗)
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 WBO世界フライ級4位の桑原拓(30=大橋)は王者アンソニー・オラスクアガ(26=米国、帝拳)に4回2分37秒TKO負けし、2度目の世界挑戦でも王座奪取はならなかった。“代役挑戦者”として急きょ巡ってきたチャンスだったが、悲願の「世界王者」をつかむことはできなかった。

 腫れ上がった顔が全てを物語っていた。リングを下りた桑原は「率直に悔しいですね。もっとできると思ってましたし、後半にかけてチャンスに持っていけると思ったんですけど、1ラウンド目にちょっと…たぶん眼窩底をやってしまって、そこからずっと相手が二重に見えてパニックになったところがありました」と無念の表情。「やっぱり攻撃力と勢いが凄かったですし、パンチ力もパンチの硬さも今までやってきた対戦相手の中では群を抜いてあったので。それを前半に食らい過ぎてダメージがたまっていったのが敗因ですね」と完敗に唇をかんだ。

 最初のラウンドで相手の硬いジャブと回転の鋭い攻撃を受け、ファイトプランを捨てた。「ジャブを突いて距離で戦ったとしても距離感が把握できなかったので、一か八かで強いパンチで利かせてやろうと戦っていました」と言葉を絞り出した。ともに入場し声援を送ってくれた井上尚弥の声は「左のガード、気持ちで負けるなという声は聞こえていました」とうなずいた桑原。今後については「今は何も考えられないですね…。出し切れてはないですけど、これから考えていきたい」と肩を落とし病院に行くために会見を早めに切り上げた。

 序盤からパワーパンチの応酬となった。無造作に距離を詰めてくるオラスクアガに桑原の左フックがヒット。オラスクアガも左右の強烈なフックを打ち込み、プレッシャーをかけ始めた。足も使いながら左ボディー、左フックを振る桑原だったが、オラスクアガの出足は止まらず、飛び込むような右やアッパーも交えて優位に立った。

 3回にはコーナーに詰まったオラスクアガの右で桑原がのけぞるシーンも。4回には距離を取ろうとしたものの回避できず、最後はコーナーで猛攻を浴びて無念のレフェリーストップとなった。

 ◇桑原 拓(くわはら・たく)1995年(平7)4月4日生まれ、大阪市出身の30歳。興国高―東農大卒。18年5月にプロデビューし、1回KO勝ち。22年10月に東洋太平洋フライ級王座を獲得し、23年7月初防衛に成功。昨年5月に東京ドームで世界初挑戦し、WBA世界同級王者だったユーリ阿久井政悟に0―3判定負け。身長1メートル64の右ボクサーファイター。井岡一翔(志成)と高校、大学が同じことから「井岡2世」と呼ばれる。

 ▼オラスクアガ 桑原選手は大変素晴らしい相手でした。とてもワクワクしてこの試合に臨みました。そして勝つことができて本当にうれしいです。これから防衛を続けていきたいですし、日本で試合ができて日本を第2のホームと呼べるようにしてくださった皆さんに感謝をしたいと思っています。会見で(桑原が)打ち合いたいとか、真っ向から勝負したいというようなコメントもしていたと思ったので、言葉通りそういう試合をしてくれたということも含めて、桑原選手のことは本当にリスペクトしています。

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