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桑原拓2度目の世界挑戦も実らず…“代役”でオラスクアガと壮絶打ち合いも「悔しい」無念の4回TKO負け

[ 2025年12月17日 19:00 ]

WBO世界フライ級タイトルマッチ   同級4位・桑原拓(大橋)<12回戦>王者 アンソニー・オラスクアガ(米国、帝拳) ( 2025年12月17日    東京・両国国技館 )

4回TKO負けを喫した桑原(撮影・松永 柊斗)
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 WBO世界フライ級4位の桑原拓(30=大橋)は王者アンソニー・オラスクアガ(26=米国、帝拳)に4回2分37秒TKO負けし、2度目の世界挑戦でも王座奪取はならなかった。“代役挑戦者”として急きょ巡ってきたチャンスだったが、モノにすることはできなかった。

 序盤からパワーパンチの応酬となった。無造作に距離を詰めてくるオラスクアガに桑原の左フックがヒット。オラスクアガも左右の強烈なフックを打ち込み、プレッシャーをかけ始めた。足も使いながら左ボディー、左フックを振る桑原だったが、オラスクアガの出足は止まらず、飛び込むような右やアッパーも交えて優位に立った。

 3回にはコーナーに詰まったオラスクアガの右で桑原がのけぞるシーンも。4回には距離を取ろうとしたものの回避できず、最後はコーナーで猛攻を浴びて無念のレフェリーストップとなった。

 顔を腫らしリングを下りた桑原は「素直に悔しいです。もっとできると思っていましたし、後半にもっていけるかと思ったけど、1ラウンド目に眼窩底をやってしまって相手が二重に見えてパニックになったところがあった。今までの相手よりパンチ力もパンチの硬さも群を抜いて強かった。食らいすぎてダメージがたまっていったのが敗因です」と言葉を絞り出した。

 “ハマのスピードスター”に朗報が舞いこんだのは、11月に入ってからだった。当初オラスクアガに挑戦予定だった飯村樹輝弥(角海老宝石)が負傷で辞退したため、代役挑戦者の打診。桑原にとって24年5月、東京ドームで当時のWBA王者・ユーリ阿久井政悟(倉敷守安)に0―3判定負けを喫して以来、約1年7カ月ぶりの世界挑戦が実現した。

 過去最高の状態で挑んだ大一番だった。ユーリ戦では約1カ月前には肋骨を痛めていたため、満足いく調整ができなかった。だが、「今回は全てが完璧」と強調していたように、WBAライトフライ級2位・吉良大弥(志成)らとの試合前スパーリングではこれまでになかったパワーや切れを実感。所属ジムの大橋秀行会長も「前回の試合前とは雲泥の差。技術もパワーも全然違った。10倍は調子が良い」と太鼓判を押していたが、王者の壁は高かった。

 同門の世界スーパーバンタム級4団体統一王者・井上尚弥とは4ラウンドのマスボクシングを実施。尚弥が“仮想オラスクアガ”として動きをまね、アドバイスも受けたが、実らなかった。オラスクアガは前WBC&IBF世界バンタム級統一王者の中谷潤人(M・T)のジムメート。来年5月に東京ドームで計画される尚弥―中谷戦の「代理戦争」で勝利を目指したものの、バトンをつなぐことはできなかった。

 ▼オラスクアガ 桑原選手は大変素晴らしい相手でした。とてもワクワクしてこの試合に臨みました。そして勝つことができて本当にうれしいです。これから防衛を続けていきたいですし、日本で試合ができて日本を第2のホームと呼べるようにしてくださった皆さんに感謝をしたいと思っています。会見で(桑原が)打ち合いたいとか、真っ向から勝負したいというようなコメントもしていたと思ったので、言葉通りそういう試合をしてくれたということも含めて、桑原選手のことは本当にリスペクトしています。

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