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那須川天心が激白 24日拓真戦へ「負ける覚悟があるからこそ自分が勝つ」世界一熱い思い

[ 2025年11月18日 05:00 ]

WBC世界バンタム級王座決定戦   同級1位・那須川天心 12回戦 同級2位・井上拓真 ( 2025年11月24日    トヨタアリーナ東京 )

サウナで汗を流す那須川天心(撮影・会津 智海)
Photo By スポニチ

 整った瞬間の“神童”は何を思うのか――。WBC世界バンタム級1位の那須川天心(27=帝拳)が17日までにスポニチ独占インタビューに応じた。場所は、那須川が趣味と公言するサウナ。世界初挑戦となるWBC世界同級2位の井上拓真(29=大橋)との王座決定戦は、24日。その本音に迫った。(取材・構成 伊東 慶久)

 世界初挑戦に向け最終調整中の10月のある日。練習後の那須川は雑念を振り払うかのように、拓真戦に向けて闘志を高めていた。

 「同じ日本人同士だし、今のボクシング界で一番盛り上がるカード。ここがゴールではないが、ベルトは一つの形として必ず残る。しっかり獲りたい」

 インタビューの場所は、異例のサウナ。座禅を組み、静かに心を整える。キック時代「週7」で通い詰めたほどの憩いの場で「僕の中で唯一、1人になれる空間。小学生の頃から入っているし、リラックスできる場所。瞑想(めいそう)しに来ている感じ」。専用の腕時計「サウォッチ」を持参し心拍数や体表温度、経過時間などのデータを計測。状態を細かにチェックする。睡眠の質も向上するなどコンディション面でもプラスに働いており、サウナと那須川は切っても切り離せない関係にある。

 意外にもボクシング転向後、壁にぶち当たったことがあったという。メキシコ人選手とのスパーリングを繰り返した時期、思うような動きができず「どれだけ試行錯誤しても自分の考えだけじゃ難しいな、と思うことも多々あった。正直、病んだ」。その時期に心の支えとなったのがサウナだった。「人は思考で動くと無駄なものが入る。それを入れないよう、考えをリセットするためにもめっちゃ通った。そうなると動きも良くなっていった。入った後にも悩んでいたら、それは本当の悩み」と笑うほどだ。

 あくまで無になりたい場所、というサウナでは「基本は何も考えない。悩みごとも嫌なことも持ち込むことはない」と言う。刻一刻と迫る決戦を前にしても自然体だ。「拓真選手との試合に向けて特別な練習をやろうとか、対策するということはない。自分の心や気持ち、体の状態をぶらさずに、より良い状態にしていくことだけを考えている」。常に自分自身と向き合い、世間の声と向き合ってきたからこその自信の表れだろう。「気合は試合があるから入れるものではない。本番は誰でも頑張れる。僕は日頃から、どうやって生きるか、何が来てもいいように毎日を生きているので」。那須川らしい返答だった。

 無敗の神童VS元世界王者の対戦は連日SNS等で勝敗予想や勝負論が展開されるなど、日に日に盛り上がりを見せている。格闘技55戦目にして「一番負けるかもしれない試合」と話す“過去最強の相手”との一戦だ。水風呂との交代浴を数セット繰り返し“整った”那須川は最後に力強く言った。「負けは怖くない。そうじゃないと勝負なんてできない。負ける覚悟があるからこそ自分が勝つ。そう思っている」。運命のゴングは6日後。心も体も万全に整え、自信満々でリングに上がる。

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