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天心「やってやるよ」19日ゴング 武尊との世紀の一戦で完全燃焼誓う

[ 2022年6月19日 04:00 ]

計量をパスした那須川(撮影・島崎 忠彦)
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 19日に行われる格闘技イベント「THE MATCH 2022」(東京ドーム)の前日計量が18日、東京都内で行われ、出場32選手全員が契約体重をクリアした。57・95キロの那須川天心(23=TARGET/Cygames)とリミットの58・0キロだった武尊(たける、30=SAGAMI―ONO KREST)はともに究極の仕上がりをアピール。対戦熱望から約7年の年月を経て実現した“世紀の一戦”での完全決着を誓った。

 計量に臨む直前、天心は椅子に座ったまま目をじっと閉じて瞑想(めいそう)した。キックボクシングでのラストマッチ。57・95キロの数字を確認すると表情を和ませたが、武尊と視線を合わせた瞬間スイッチが入った。「やってやるよっていう感じでしたね。戦うっていう殺気を出していかなければいけないですし。あとは相手とキックボクシングに対する感謝の気持ちでしたね」

 決戦に向け調整に悔いはない。「やるべきことを全てやりましたし、無事にこの場に立ててホッとしています」と誇らしげだ。ボクシングの練習は封印し、武尊対策に集中。最高の相手、最高の舞台。お膳立ては整った。トップに立ってからは常に追われる立場。勝利の本当の喜びを忘れかけていた。しかし、今回は違う。「ワクワクする感じが久々なんですよね。俺の中での人生の決着という、そういうのが芽生える最後の瞬間なのかなと思います」と力を込めた。

 6・19は父の日。所属ジムの会長で、幼少の頃からマンツーマンで指導してくれた父・弘幸さんへ「(父の日に試合なのは)本当に運命だと思います。勝って親孝行してやろうかなと思います」。キックボクシング人生の集大成。完全燃焼を誓う天才に迷いはない。 

 《天心に聞く》――前日を迎えた今の心境は?
 「いろいろあったけど、こうなる運命だったんじゃないかと思う。これをやらなきゃ終われないというのがふに落ちたし、運命ってあるんだなと感じた」

 ――コンディションは?
 「減量の幅が少なく、より自然体で調整できた。漫画でいう最終回、最後の敵と戦う前の、みんなと会って話して一緒に練習してみたいな。自分が思ってなくてもそういう出会いがあった」

 ――今日のスーツのこだわりは?
 「白黒です」

 ――白黒つけると?
「はい。そういうことにしておきます(笑い)」

 《世紀の一戦アラカルト》☆視聴方法 午前11時配信開始の「ABEMA」(有料放送、一般チケット5500円)で、全16試合を完全生放送。那須川天心、武尊の応援チケット(7700円)はそれぞれ「当日控室カメラ」「セコンドカメラ」「試合直後の肉声」など特典が付く。5月にフジテレビが撤退し地上波生中継はないが、7月24日午後7時からTOKYO MXテレビで2時間枠の放送が決定。試合後のインタビューや蔵出し映像などを加えたドキュメンタリー番組となる。

 ☆チケット リングサイド最前列は破格の300万円。2列目200万円、3列目100万円。全席完売した。実数では東京ドーム史上最高の6万人弱を見込んでいる。

 ☆ルール 那須川―武尊は契約体重58キロ。当日計量(試合3時間前で4キロ戻しまで)を行う。3分3ラウンド、延長1ラウンド。ジャッジは5人(他の試合は3人)で、各ラウンドごと採点を公開する。延長のみマスト評価。蹴り足をつかんでの攻撃は可能。6オンスのグローブを使用。

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