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村田諒太 壮絶TKO負けも「想像していたものと違う戦い」憧れの相手「やっぱり総合力で上をいかれた」

[ 2022年4月9日 22:03 ]

WBA・IBF世界ミドル級王座統一戦12回戦 ( 2022年4月9日    さいたまスーパーアリーナ )

<IBF・WBA世界ミドル級王座統一戦 ゲンナジー・ゴロフキン・村田諒太>9回、ゴロフキン(左)にTKOされ肩を落とす村田(撮影・沢田 明徳)
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 プロボクシングのWBA・IBF世界ミドル級王座統一戦12回戦は9日、さいたまスーパーアリーナで行われ、WBA世界同級スーパー王者・村田諒太(36=帝拳)は元3団体統一王者でIBF世界同級王者のゲンナジー・ゴロフキン(40=カザフスタン)に激しい撃ち合いの末に9回2分11秒TKOで敗れ、王座から陥落した。ゴロフキンはIBF王座2度目の防衛を果たすとともに、かつて自身が19度防衛したWBA王座に返り咲きを果たした。

 リング上でゴロフキンと笑顔で健闘を称え合った村田は、ゴロフキンの勝利インタビュー後にマイクを持った。「皆さん応援ありがとうございました。想像していたものと違うものを感じました。(憧れのゴロフキンと戦って)自分が思っていたものよりも凄いなって思う点と、これは結構いけたなっていう点と…でもやっぱり総合力で上をいかれているなと思いました」と敗れはしたが待ち望んだ試合を終えた素直な感想を口にした。そして「デビューの時から追いかけてるチャンピオンとこうやって試合ができたことを凄く嬉しく思います」と感謝の気持ちを会場に集まった多くのファンに伝えた。

 ゴロフキンは「素晴らしいファイトを見せてくださった村田選手、そして村田選手のチームにもお礼と称賛の言葉を送りたい。拍手をお願いします。オリンピックチャンピオンだけでなく、本当にスーパー王者。その名にふさわしい戦いを見せてくれた。一緒に戦えたことを誇りに思う」と村田を称えた。

 両者合わせてファイトマネーが推定20億円という日本ボクシング史上最大級のビッグマッチは当初、昨年12月29日に開催予定だったが、新型コロナウイルスの新たな変異株「オミクロン株」の世界的流行を受け、政府が水際での強化策として外国人の新規入国を原則禁止としたため、ゴロフキン陣営の入国が難しい状況となって延期。4カ月遅れての実現となった。

 12年ロンドン五輪金メダリストの村田は13年8月にプロデビューし、17年10月に日本の五輪金メダリストでは初めてプロの世界王者となった。ゴロフキンは村田のデビュー時にはすでにWBA王座を8度防衛。当時から目標であり、あこがれでもあり、「強さの象徴」と表現したレジェンド。19年12月のバトラー戦以来、2年4カ月ぶりのリングで「自分が最強であることを証明したい」と強い思いで臨んだが、ゴロフキンの壁は厚く、ミドル級で日本人初の2団体統一王者という目標は果たせなかった。

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