拳四朗、リーチ劣勢も「数字は気にしない」 V6戦予備検診
WBC世界ライトフライ級タイトルマッチ 王者・拳四朗(27=BMB)―同級1位ジョナサン・タコニン(32=フィリピン) ( 2019年7月12日 エディオンアリーナ大阪 )
6度目の防衛を目指す王者・拳四朗は挑戦者タコニンとともに9日昼、大阪市の試合会場で予備検診を受け、異常なしと診断された。
身長は1メートル65で、1メートル57の挑戦者を8センチ上回りながら、上肢リーチ(両腕を広げた長さ)は1メートル64で、1メートル67・5の挑戦者より3・5センチ下回った。それでも「数字はあまり気にしない。こだわりはないです。なんでもいい」と涼しい顔だ。
理由がある。昨年5月のV3戦で前王者ガニガン・ロペス(メキシコ)を2回KOで返り討ちにした。その調整過程、スパーリングでタコニンと手合わせしている。本番になれば違う面を見せる可能性はあるものの、ある程度、手の内を把握している。父の寺地永会長は「試合になればリーチはこちらがある。問題ない」と断言。挑戦者は距離を詰めて振り回してくるタイプ。実際の有効射程はアウトボクシングが得意な拳四朗の方が長いというわけだ。本人も「(スパーリング内容を)そんなにハッキリ覚えてないけど、打ち合いは良くなかった。距離を取って自分のボクシングをする」と勝利のイメージはできている。顔見知りだけに「久しぶりに会った」と柔和な笑みで再会を喜びつつ「スイッチ入れて試合はビシッと勝ちます」と王者の威厳を示すつもりだ。
12、16年に続き3度目の世界挑戦となるタコニンは「拳四朗はとても速い。自分は中に入ってプレッシャーをかけていきたい」と接近戦に持ち込んで自慢のパンチ力を生かす構えだ。
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