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拳四朗10連勝で新王者に!ライトフライ級史上初日本人が王座独占

[ 2017年5月20日 18:55 ]

<トリプル世界戦>7回、ロペス(左)に右ボディーを見舞う拳四朗
Photo By スポニチ

 ボクシングのWBC世界ライトフライ級タイトルマッチ12回戦は20日、東京・有明コロシアムで行われ、挑戦者の同級4位・拳四朗(25=BMB)は王者ガニガン・ロペス(35=メキシコ)に2―0で判定勝ちし、デビューから10連勝(5KO)で新王者となった。ライトフライ級の世界王者はWBAが田口良一(ワタナベ)、IBFが八重樫東(大橋)、WBOが田中恒成(畑中)で、史上初めて主要4団体の王座を日本人が独占した。

 プロ初のサウスポーとの対決。ジャブからボディー、さらに上と手数を出すロペスに対し、拳四朗は徐々に踏み込み、右ストレートを伸ばした。3回には右フックや右カウンターがきれいに入り、4回終了時の公開採点ではジャッジ2者が39―37で拳四朗を支持して2―0とリードした。

 5回になるとロペスが拳四朗の右に合わせる左をヒット。王者の手数が増え、挑戦者のパンチの精度が落ちた。7回にはロペスの返しの右をモロに食らい、動きが止まるシーンも。それでも8回にはバックステップを使って距離を取り、ボディーを打ち込んでペースを渡さなかった。8回終了時の公開採点は3者とも77―75で、リードは3―0となった。

 終盤はロペスが攻勢を強め、拳四朗が左を被弾する回数が増えていった。最終回は激しい打撃戦となり、拳四朗は右ボディーを連打。顔面を狙う王者に一歩も引かなかった。採点は1者が114―114でドローも、2者は115―113で拳四朗を支持した。新王者は、重量級ゆえに世界挑戦がかなわなかった元東洋太平洋ライトヘビー級王者の父・寺地永会長の腰に真っ先にベルトを巻いた。「内容は全然よくなかったので、どっちやろうと思った。ホッとしてピースサインが出た。パパ、親孝行できたと思います、これからも親孝行します」と話した息子に、「拳四朗が世界を獲ったら引退した気持ちになれる」と話していた父は「今日が私の引退日です。10回でも防衛できるようにサポートしていきます」と答えた。

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2017年5月20日のニュース