阪神 小幡竜平の好守と勝利は重ならず…失策犯した2日後に見せた超絶美技「今日は今日でやることがある」

[ 2026年4月29日 10:00 ]

セ・リーグ   阪神5―10ヤクルト ( 2026年4月28日    神宮 )

<ヤ・神(4)>初回、サンタナの打球を好捕して併殺を奪う小幡(撮影・北條 貴史)
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 乱戦でかき消されてしまいそうだが、初回に見せた小幡竜平内野手(25)の守備には、神宮球場の記者席で「えぐっ」と思わず声が出た。

 初回、先発の才木が1死一、二塁のピンチを招きサンタナの放った中前へ抜けようかという強烈なゴロに飛びついたのは小幡だった。イレギュラーしたのか手前で高く跳ね上がった打球にグラブを懸命に伸ばしてダイビングで好捕。そのまま体を回転させて倒れ込みながら流れるように二塁へ送球。ベースカバーに入った中野が一塁へ送って併殺を完成させた。

 意地が垣間見えた。26日の広島戦(甲子園)の9回に先頭打者の平凡な遊ゴロを弾いて失策。1点リードの緊迫した場面で命取りとなり得る痛恨のミスだった。ただ、ドリスが踏ん張って得点を与えずチームは勝利。試合後の小幡は口を真一文字に結んで足早にクラブハウスへ姿を消していた。
 
 この日の試合後、三塁側スタンドに残ったファンの声が交錯する中、愚問と承知で小幡に聞いた。甲子園での失策から切り替えはできていたのか。「切り替えですか?全然、はい。切り替えるというか今日は今日でやることがあったので。もちろん反省はしますけど、次に生かせていけたらと思ってプレーしました」。表情を変えず淡々と言葉をつないだ。そして、最後に力を込めて言った。「ドリスありがとうございますって気持ちでした」。

 長い1年、時に仲間と助け合いながら勝利をもぎ取っていくペナントレース。小幡はミスした次の試合でも出場機会があったからこそ、守備で“やり返す”ことができた。ただ、広島戦も、好守を見せたこの日も、小幡の頬は緩まなかった。笑顔と勝利が重なるその瞬間を待ちたい。(遠藤 礼)

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