ヤクルト池山監督が発した「自分自身で脱奥川」 右腕鼓舞は「ヤクルトの脱ヤクルト」にもつながるエール

[ 2026年2月9日 08:00 ]

ブルペンで奥川の投球を見守るヤクルト・池山監督
Photo By スポニチ

 7日にヤクルト・奥川恭伸投手の春季キャンプ初の実戦形式となる「ライブBP」を取材した。結果は37球で打者4人に対して安打性3本。本人が「自分の投球がどういったか、そこしか見ていなかった」と言うように、内容は関係ない。初の規定投球回数達成を狙う背番号18が、この時期にライブBPに登板した、その熱意が重要だ。

 28球目に内角の直球で日隈モンテル外野手のバットを折ったとき、マウンドで奥川は笑顔を見せた。その笑顔に池山隆寛監督が反応した。「あの笑顔が(メンタル充実を表現するのに)1番じゃないか」。さらに指揮官は続けた。「自分自身の“脱奥川”をやっている」と。

 昨年までの5年間。逸材ながら、故障続きで通算45試合で16勝15敗にとどまる。昨季はプロ6年目で初の開幕投手を務めた。大役を「凄く特別だった」と振り返るが、歴史に名を刻んだことに胸を張る気にはならないだろう。

 だからこそ、今年はオフから熱投を続けている。寒気の中でも半袖。何も考えずにテンポよく投げる。全てはこれまでの奥川から変身するためだ。

 それを池山監督が「自分自身で脱奥川」と表現したとき、昨年まで担当したDeNAの21年ドラフト1位・小園健太投手を思い出した。小園は昨季まで4年間でまだ1勝。こちらも期待大の高卒投手として入団し、エース番号「18」を背負う。「自分で脱小園」すれば相川亮二新監督率いる新生DeNAに勢いがつく。他球団でも同じ立場の若手が「脱自分」すれば、そのチームの流れが変わる。

 記者人生、これまで聞いたようで聞いたことがなかった「自分自身で脱自分」的表現。そして23歳が「脱奥川」すれば、それは「ヤクルトの脱ヤクルト」にもつながっていく。「ブンブン丸」の一言は記者にとって印象深いものだった。(記者コラム・大木 穂高)

「ヤクルト」特集記事

「大谷翔平」特集記事

野球の2026年2月9日のニュース