MLB史上初の女性審判員パウォルさん 日本の女性審判員へ「恐れず、挑戦して。夢を追いかけて」

[ 2025年11月14日 17:15 ]

女性審判員のジェン・パウォルさん
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 今年史上初の女性審判員としてMLB公式戦にデビューし、来日中のジェン・パウォルさん(48)が14日、東京ドーム内で取材に応じ、女性審判員としての思いを語った。パウォルさんは15、16日の侍ジャパンの韓国との強化試合に出場する。

 ――今年、MLB史上初の女性審判員としてデビューした。夢がかなった心境は?
 「夢がかなったということで…。ただ、私の中ではまだ夢の中にいるようです」

 ――そこへ至るまでどんな苦労が?
 「(審判歴)10年で1200試合を超えた長旅でしたので。辛いときもありましたけども、今ここまでたどり着いて、それ(かなった夢)を味わっているところですね」

 ――今回は国際試合でのジャッジ。
 「凄く興奮しています。このレベルの国際試合を担当するのは初めて。感情が高ぶってわくわくしている」

 ――日本に来るのは初めて?何か感じたことは?
 「(来日は)初めてです。日本のもてなしには、とても感激しています。もちろん、食べ物、文化の違いにも興味があり、今は楽しみばかりですね」

 ――何かおいしかった食べ物は?
 「カレーライスの上に温玉を乗せて、それが美味しくてたまらなかったです」

 ――日米の野球の違いで感じたことは?
 「ベースボールはどこでもベースボールなんですけど…。宮崎(合宿の試合)で一番気になったのは、米国では食事をとりながら、友人と話をしながら試合を見るという習慣があるんですけど、宮崎の試合ではファンがみんな、あまりに試合に集中していて、そしてみんなが歌っていた。それは一番気になったところですね」

 ――メジャーで活躍する日本人選手はどう感じる?
 「今までMLBで活躍してきた日本人の選手はたくさんいましたけど、米国で知られている日本人の礼儀正しさや野球へのリスペクト、野球への愛というものは、日本人の最も目立つところです。今、日本に来て、それを身近で見られるということは私にとって最高の機会だと思います」

 ――大谷(ドジャース)がMVPを受賞した。
 「ごめんなさい、観光していてそのニュースは今、聞いたところなんです。でも、大谷選手のMVP獲得というのは、他に誰もいないのでおそらく(大谷に)決まるだろうなと思っていました」

 ――大谷選手のプレーを直接見たことは?
 「まだ試合で一緒になったことはないです。もしかしたら、来年はその機会があるかもしれないですね」

 ――それは楽しみ?
 「審判をするということが私の楽しみですから、毎日グラウンドに出て、選手に会って、もちろん大谷選手にも会って、間近でその活躍を見てみたいです」

 ――まだ夢の中と言っていた。次の夢は?
 「次の目標は、やはりMLBで活躍している76人の(フルタイムの)審判の一人になること。それを今、夢見ています」
※パウォルさんは「ローバー」と呼ばれる立場で8月のMLB公式戦にデビュー。MLB審判員が病気やケガで欠場した際にマイナーから呼ばれる。

 ――日本のファンへメッセージを。
 「来日できてがとてもエキサイティング。その時間を味わいたい気持ちですが、日本のファンの方々には15日からの試合でMLBの審判の判定も含めて楽しんで頂きたいです」

 ――日本の女性審判員へもコメントを。
 「女性審判には“何も恐れることなく、挑戦すること”をアドバイスさせて頂きたいです。野球クリニックとか野球の試合でも、難しいところはあると思いますけど、それを乗り越えて自分の夢を追いかけてほしいです」
 ※これまで日本の女性審判員はNPBの試合出場例はなく、アマ球界(高校、大学、社会人など)で試合に出場。全国の高校野球連盟には20人前後の女性審判員が登録し、地方大会に出場しているが、春夏の甲子園大会での出場はない。

 ――審判することで心がけていることは?
 「野球への愛がメーンですね。野球が好きでなくなったときは引退します。面白くなくなったら、そこで終わり。でも、やっぱり野球を愛して、自分の最高の能力でパフォーマンスできることが大事。何よりもプロフェッショナルでいること。それが私が目指しているところです」

 ――89年に米マイナー審判員のパリー・バーバーさんが日本のオープン戦に出場。日本で女性審判がプロ選手の試合に出場するのはそれ以来2人目。
 「パリーさんのことは知っています。何回かお会いしたことがあります。(史上2人目というのは)とても貴重な機会ですね。そしてパリーさんの後に自分たちが(日本へ)来るということは本当に光栄です。私自身のもう一つの目標は、できるだけたくさんの女性に審判をする機会を与えて頂きたくて、そのために自分のベストを尽くしたいと思います」

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