阪神・百崎蒼生 圧巻の柵越え11連発に虎党からどよめき 本人は冷静「試合で打たないと意味がない」

[ 2025年11月3日 05:15 ]

フリー打撃で快音を響かせる阪神・百崎(撮影・中辻 颯太)
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 阪神・百崎蒼生内野手(20)が2日、圧巻の柵越え11連発を放った。安芸秋季キャンプ第1クール2日目にフリー打撃の手投げケージで34スイングし、15発の柵越え。11球連続スタンドインで締め、安芸の虎党を沸かせた。8月1日、ウエスタン・リーグのオリックス戦で左頬に死球を受けて骨折。長期離脱から復帰した若虎が、待望の1軍デビューに向けて牙を研ぐ。

 百崎の豪快なスタンドインに、虎党から拍手が起きた。2、3、4本。拍手に喝采が加わる。5、6、7、8本。喝采はどよめきとなり、9、10本と続くと、嘆息が充満した。

 11本目を左翼ネットに突き刺し、20歳がヘルメットを脱いで終了の合図を出した時、大歓声が安芸の空に響き渡った。圧巻の柵越え11連発でフリー打撃を締めた男は、夕闇に包まれた安芸ドーム前で淡々と回想した。

 「試合で打たないと意味がないので。特に気にならないです」
 単なる打撃練習で騒いでほしくない――。静かで、明確な語り口調から“職人”の気配すら漂う若虎の顔には、そう書いてあった。

 全力で白球を追える喜びを、幾多の放物線に昇華させた。8月1日、左頬に死球を受け=写真、後日「下顎骨(がっこつ)骨折における整復固定術」を受けた。前日の7月31日、ウエスタン・リーグの中日戦で今季1号を含む3安打で打率・294に上げ、1軍初昇格へファーム首脳陣から推薦され始めた直後。食事もまともに取れず、静養期間に体重は5キロも減った。

 百崎は腐らなかった。栄養バランスを重視した3食と、筋力トレーニングで7キロ体重を増やし、現在の81キロまで増量した。「打球が飛ぶようになった」。パワーに加え、守備走塁に役立つスピードを兼ね備えた理想のボディーを手に入れた。

 昨年の今ごろは鳴尾浜球場にいた。佐藤輝や中野ら、39選手が参加した藤川監督就任直後の秋季キャンプに招集されず。「(残留でも)充実はしていた」と言いつつ、「(今年は)一人じゃないからみんなの長所も見られる」。ライバルの存在が、急成長に拍車をかける。

 今年のドラフト会議で、球団は上位3人を自身と同じ右打ちの野手で固めた。「意識はするが、やるべきことをやる」。あす4日、藤川監督が安芸キャンプに合流。若き“飛ばし屋”が、虎将のハートを射抜く。(八木 勇磨)

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